体力的にも、今まで通りにできないことが増える50代。「そんなときは、今まで当たり前にやっていたことを見直してみるのもいいかもしれません」と話すのは、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さん。今回は、50代の瀧本さんが手放したらラクになったことを教えてもらいました。

50代、手放してラクになった5つのこと

体力に任せてがんばれていた家事や身の回りのことも、50代目前頃から気づけばがんばりが効かないようになりました。わかりやすく表現するなら、パソコンのシャットダウン機能のごとく、夜になると体が自動的に「もう無理です」と終了を告げて動けなくなるようなイメージです。

洗濯物の干し方を変えたら劇的にラクに!<写真>

「昔はそこからもっとがんばれたのにな…」と思うこともしばしば。けれど時間は戻せません。今はこの体に慣れて、上手くつき合っていくコツをつかむ時期。これから先ラクに暮らすために、手放したことをまとめました。

●1.ルーティン家事、家事計画をやめた

たとえば、毎月10日にはエアコンのフィルターを掃除しよう、〇曜日にはこの家事をしようなど、以前は家事をため込まないように、計画を立てがちでした。

ですが、体調も気分も日々波があり、計画を負担に感じるようになったのでやめました。また、以前は毎日家中に掃除機をかけていましたが、これも「やらなくてはいけない」という考えを手放しました。

最近は、ちょっとこのエリアを掃除しよう、明日体調がよければ続きをしようというように、家事の分割ができるように。これにより、追われるような気持ちの負担が減りました。

●2.ふきんをやめた

水分を含んだふきんは、雑菌が繁殖しやすく不潔になりがちで、不快なニオイを発することも。洗濯したり定期的に漂白したり、を繰り返してきましたが、手間がかかるので思いきって使い捨てペーパーを使うことに。

洗って繰り返し使えるタイプなので、1日あるいは2日程度、十分に使って廃棄します。とてもラクになったとともに、布ふきんに比べるとすぐ乾いて衛生的なので、気持ちよく使えるようになりました。

●3.外干しをやめた

からりと晴れた日には、外に洗濯物を干すと清々しく気持ちがいいものです。ですが、朝晴れていても予期せぬ突然の雨に洗濯物をさらしてしまい、洗い直しになるという経験も多くありました。

ほかにも、夕方までに取り込まないと湿ってしまう、花粉症の時期につらい、紫外線による衣類の傷みといったことを考えて、室内干しにシフトしました。

時間も天気も気にしない。花粉や気温の変化を我慢しながらの家事がなくなり、とてもラクになりました。

●4.かさばるアウター保管をやめた

冬場のアウターはなくてはならないものですが、夏になるとまったく必要がなくなります。その時期なくても困らないものなのに、分厚いアウターが数枚あるだけでクローゼットを大きく圧迫してしまうことにずっと悩んでいたので、昨年から思いきって保管サービスつきのクリーニングを利用し始めました。

春になってから、ダウンジャケットやコートに加えて、セーターなどもまとめてクリーニングに出しています。保管サービスを利用し、秋の受け取り時期を設定するだけで、きれいな状態で必要な時期に戻ってきました。

その間、自分で管理する必要はなくなり、夏のクローゼットを圧迫することもないのでとても便利です。

 

●5.手帳で細かく管理することをやめた

スケジュールを管理する手帳。使っている方も多いと思いますし、私も長年使っていました。ですが、あるときふと気づいたのが、細かく書き込むことに時間を費やしてしまっているということ。

さらに、スケジュール確認をするときに手帳をバッグから出して見るのが時間のロスになったり、手帳を忘れて出かけたときにとても困ってしまったり。さらには、老眼問題も気になってきました。

このように、手帳に書き込むことにあまりメリットを感じなくなったので、今はアプリ+PCで管理しています。いつも手元にある携帯電話で即確認ができるうえ、家族にもスケジュールのシェアができるので、とても便利です。

代わりに仕事の打ち合わせなどで使う手帳は、数冊用意しています。目的別にすぐ見返せるように分けて使うと、それぞれ時系列で把握しやすいので便利です。

 

先月また1つ歳を重ねました。40台後半からの1年1年は、自分でも想像をしていなかった変化がどんどん現れているので、今後もまた難しくなることが出てくるのだろうと思うようになりました。そのときどきで、自分に無理のない暮らし方を見つけていければと思っています。