25日、西武との開幕戦で好投したオリックスの山本由伸[写真=北野正樹]

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◆ 選手の心情は理解「必死のプレーですから…」

 オリックスの開幕投手を務めた山本由伸が、西武打線を相手に8回3安打9三振無失点と好投。昨年5月から続く自身の連勝を「16」に伸ばすと同時に、チームに12年ぶりとなる開幕戦白星をもたらした。

 昨年と同じ郄橋光成との投げあいは息詰まる投手戦となったが、三塁を踏ませない快投で一歩も譲らず。前年「沢村賞」に輝いたエースの貫禄を感じさせる投球で、西武打線を封じ込んだ。

 ただ、球界OBの解説者からは「ヒヤッとした」と心配の声が上がる場面もあった。

 25日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した高木豊さんは、投球内容自体については「文句のつけようがない」と絶賛していたものの、「でも文句つけたいのは、バントの小フライで飛び込んだじゃないですか。ヒヤッとしました」と、5回無死一塁からバント処理でダイビングキャッチを見せた場面に言及。

 「飛び込んで、その後肘を手術した桑田を思い出した。必死のプレーですからやめろとは言えないですけど…」と、1995年にダイビングキャッチで故障した桑田真澄(現巨人コーチ)を引き合いに出し、かつて故障に泣かされたエースがいたことを振り返った。

 華麗な身のこなしで滑り込んだ山本は、ダメージなくその後も続投。故障のリスクがあるプレーに心配の声が上がった一方で、そんなフィールディングですら難なくこなしてしまう“完全無欠”ぶりを強調するシーンにもなった。

 投球内容については、同番組に電話出演した達川光男さんも手放しで称賛。「ストレートは言うまでもなく、球威も制球力も文句ない。縦割れのカーブも非常にいいですよね。バッターの空振りを見るとフォークのようにも見える。それくらい落差がある。今年はカーブの精度がすごく上がっていると思います」と分析した。

 前年の開幕戦で黒星を喫した相手にリベンジを果たし、昨季から続く自身の連勝を「16」に更新。今年も進化を続ける大エースの投球から目が離せない。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』

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