長友佑都

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24日、日本代表はワールドカップアジア最終予選のアウェイ・オーストラリア戦に2-0と勝利を収め、今年11月に開幕するカタールワールドカップの出場を決めた。

試合後、選手たちが喜んだり安堵の表情を浮かべる中、長友佑都だけは報道陣からの質問に、次第に表情を暗くした。

最初は「ホッとしてます」「(ワールドカップ予選突破は)4回目になりますけど、一番うれしいですね」と笑顔で語っていたが、急に声のトーンが変わったのは前半36分の場面について聞かれたとき。

パスを受けた長友はドリブルでゴール前まで進出してシュートチャンスを作りながらパスを選択し、得点を生み出すことは出来なかった。

「打ったらよかったでしょうね……。完全に打てたでしょうね。昔の自分だったら打ちに行ってたんだろうと思って、冷静さとか貪欲さとか、気を遣いすぎてたのかな」と振り返った。

その後も「やっぱり若手はすごいですね」「吸収力がやっぱり35歳のおっさんとは違いますね」「1つのいい試合で化ける」「中山雄太は素晴らしいパフォーマンスをしてたし今日もそう」「若手はうらましい」と謙遜なのか卑下なのか分からない台詞を連発。

そして「ベテランの吸収力がなくなっていくのは寂しい。僕自身ももう一度足下を見つめ直さないとワールドカップにはたどり着けない」「今の自分では物足りない」「今の自分では世界と戦うのは厳しい」と危機感を募らせていた。


【文:森雅史/日本蹴球合同会社@シドニー】