平野歩夢、中国メディアが「面白かった」と注目した意外な姿「彼自身はそれほどだ」
北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ
11日の北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ決勝では、平野歩夢(TOKIOインカラミ)が大逆転で金メダルに輝き、中国メディアが過去の成績などを紹介している。金メダルは日本スノーボード史上初の快挙。中国ネットメディア「新浪新聞」は「日本の天才!」などと称えて特集し、「面白かった」と意外な姿に注目した。
平野は2回目の試技で「トリプルコーク1440」を決めるなど、史上最高難度のルーティンに成功。しかし、得点は91.75点と予想外に伸びなかった。最終の3回目でそれを上回る試技を披露。大逆転で金メダルを掴みとった。同メディアは見出しで「おめでとう 日本の天才!」などと称賛。初出場だったソチ五輪から“8年の歩み”に触れながらこう記している。
「アユム・ヒラノは昔から『天才少年』と呼ばれていた。15歳で2014年ソチ五輪に参加する機会を得たが、当時絶頂期にあったショーン・ホワイトはヒラノの力を評価し、その将来にとても期待していた。平昌五輪ではホワイトが金、ヒラノは銀だった。あれから8年の時が過ぎ、ショーンホワイトは最後の試合を迎え、当時将来を期待したあの天才少年が五輪チャンピオンの夢を叶えた。それは、美しい伝承の瞬間だった」
数々の栄光を築いたレジェンドのホワイトとの関係性にも触れている。幼い頃から注目を浴びてきたこともあり「『天才少年』の誉れの通り、天才的スポーツ選手と言わざるを得ない」と表現。「これから少なくとも2回は出場できるだろう。健康を保てば、偉大な選手人生を自分のものとするに違いない」と将来に期待した。さらにこう続けている。
「天才の誉れ高いヒラノもその成長の道は苦難に満ちたものだった。北京五輪の前、7年間、国際試合で優勝したことはなく、常に2位、3位だった。14年ソチと18年平昌の2回の冬季五輪では、いずれも最初の2回のルーティーンで首位に立ちながら、最後に逆転で金メダルを逃している。そして22年を迎え、彼は爆発した。天才と呼ばれた彼であっても、その道は決して容易なものではなかったのだ」
天才の苦難にも脚光を浴びせて特集した。今大会は大逆転で金メダル。会場を大いに沸かせたが、記事では「面白かったのは王者となった後」と意外な姿を指摘し、「ヒラノ自身はそれほど感情をたかぶらせているようには見えず、周りの銀メダルや銅メダルの選手や現地の観客が喜びの声を上げていたことだ」と冷静な王者を紹介している。
(THE ANSWER編集部)