外出先で、バッグの中が散らかっていて、必要なものがすぐ取り出せない…なんてことはありませんか? 家の中だけではなく、普段持ち歩くバッグの中身も、年齢に合わせて見直したいもの。

そこで、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせ、身軽な生活を楽しんでいるというカナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんに、普段持ち歩いているバッグの中身を紹介してもらいました。

持ち歩くのは必要なものだけ。50代からのバッグの中身



今回は、エッセオンラインの編集者のリクエストにこたえて、私が普段持ち歩いているバッグの中身をご紹介します。

●いつも使っているバッグ




筆子さんが愛用しているショルダーバッグ

いつも使っているのは黒いショルダーバッグです。吉田カバンのタンカーというシリーズのショルダーバッグのLサイズ。自分で買ったのではなく、15〜16年ぐらい前に、懸賞の景品としてもらいました。

シンプルだし、丈夫だし、軽いし、わりにたくさん入るので、ずっと愛用しています。普段使うバッグはこれ1つだけで、荷物が多いときは、このショルダーにバックパックをプラスします。バックパックは、以前、エッセオンラインの記事でも紹介したことがあります。

大きさは、幅28cm、高さ20cm、マチ11cm。重さはメーカーによれば425gですが、私のはもう少し軽く362gです。たぶん、ストラップを切ったからだと思います。このバッグは男女兼用タイプで、小柄な私にはストラップが長すぎたので、2014年に里帰りしたとき、母に頼んでストラップを切ってもらいました(私は裁縫が苦手というか、できれば自分ではやりたくないほうです)。

●普段のバッグの中身




筆子さんの普段のバッグの中身

出かける先によって、中身が多少変わりますが、たいていいつも入っているものは上の写真のとおりです。

上の段、向かって左から、タオルハンカチとティッシュ、財布、エコバッグ。下の段は左から、マスク(母の手づくり)、家の鍵、イヤホン、iPhone、メモ帳とボールペン、老眼鏡です。

少し補足すると、ティッシュは、10年以上前、義理の母が家に来たとき、忘れていったものです(使いかけ)。私は、普段ティッシュは使わないので不用ですが、フードコートの椅子やテーブルを拭くのに使うので、持ち歩いています。しかし、最近はフードコートにもめったに行かないため、いっこうに減りません。

財布は小銭を取り出しやすい長財布です。新型コロナウイルスが流行してから、そもそも、外で買い物をしなくなりました。するとしても、カードを使うようにしていますが、もともと私は現金派なので、現金を出し入れしやすい大きな財布を使っています。この財布は、2016年の春に買いました。

メモ帳を持っているのは、いつもこれに買い物リストを書いているからです。老眼鏡は、ドラッグストアで「リーディンググラス」として売っていたものです。

●遠出をするときのバッグの中身




筆子さんが遠出をするときのバッグの中身

買い物や医者通いではなく、移動時間が長い外出をするときは、普段持っているものに、水筒とKindleが加わります。

左上のピンクのものがKindleで、その隣が水筒(保温・保冷タイプ)です。Kindleは移動中に電子書籍を読むために入れています。水筒には、夏場は水、冬場は熱いハーブティを入れます。私は、カフェインを摂らないようにしているのと、外で飲料を買うと高くつくので、飲み物は自前のものを用意します。

ただ、水筒を入れると重くなるので、出かける先によっては、小さい水筒を持っていくこともあります。


水筒を持ち歩けば、飲み物代の節約にも

左の水筒の容量は0.48リットル、右の小さいのは、0.20リットル。小さい方の水筒は、水をいっぱい入れても315gと、とても軽いし、コンパクトです。外出中によくのどが乾き、ついうっかり缶ジュースを買ってしまう人におすすめです。小銭で買える缶ジュースも毎日のように買っていたら、出ていくお金はばかになりません。

なお、水筒は外出のときだけでなく、普段も家で使っています。とくにシルバーの水筒は、いつも水を入れて部屋に置いています。

●必要なものだけを持ち歩くように



私は持ち物にあまりこだわらないほうだと思いますが、余計なものを持たないことには、わりとこだわっています。よって、バッグの中にも、余計なものは入れません。

たとえば、本を読む時間がしっかり取れるかどうかわからないときは、Kindleは入れず、出先ではiPhoneで本を読むようにしています。iPhoneにもKindleのアプリが入っているので、本をダウンロードしておけば、オフラインでも読むことができます。

バッグの中に入れっぱなしにしているのは、財布、ティッシュ、マスク、老眼鏡、エコバッグくらいで、ほかのものは、普段も使っており、出かける前にバッグに入れています。

●昔と変わったところ



娘が小さかった頃は、当然、今より荷物が多かったです。ただ、娘の成長とは関係なく、バッグの中身は次第に減っていきました。その理由は

・ものを持たない暮らしをするようになった
・iPhoneを持つようになった(iPhoneはマルチな機能があるので、カメラや地図などは必要なくなりました)
・化粧をやめた

こんなところです。

●今あるものを大事に使うほうが自分らしい生活に



ここ20年ぐらいは、服にしてもバッグにしても1つのものを手に入れると、だめになるまで使っています。ですが、若い頃は、そうではありませんでした。「もっといいバッグ」「もっと使いやすい財布」を求めて、前に買ったものがまだちゃんと使えるのに、新しいものを買うことがよくありました。

このとき私は、自分はよりよいものを追い求めている、つまりよりよい生活に向かっていると思っていましたが、今考えると、単に買い物がしたかっただけだと思います。どんなにいいバッグを買ったところで、機能に大差はありませんから。

それに、完璧なものはこの世にはありません。そんなものを追い求めるより、縁があって、今、自分の手元にあるバッグや小物を大事に使うほうが、経済的だし、自分らしい生活だと考えています。

●教えてくれた人
【筆子(ふでこ)さん】



1959年生まれ、カナダ在住。60代のミニマリストな主婦ブロガー。夫と娘の3人家族で娘は独立し現在夫と2人暮らし。人気ブログ「筆子ジャーナル
」では持たない暮らしに関する情報を発信。著書に『1週間で8割捨てる技術
』(KADOKAWA刊)、『買わない暮らし。片づけ、節約、ムダづかい……シンプルに解決する方法
』(大和出版刊)など