この記事をまとめると

■日産には電動化されたコンパクトSUVが2台存在

■ノートクロスオーバーとキックスの違いを解説

■やや陰に隠れがちなキックスの魅力を改めて考察する

まさかの同士討ち! キックスを改めて見直してみよう

 先日新たに追加されたノートの派生車種「クロスオーバー」。これはその名のとおり、ノートをベースとし、大径タイヤやリフトアップサスペンション、プロテクター類を備えてSUVテイストをプラスしたものだ。

 ただ、日産には同じくe-POWER専売車のクロスオーバーSUVとして「キックス」が存在している。キャラクター的には非常に似通った車種ということになるが、センパイのキックスの魅力はどんなところになるのだろうか?

 そもそもキックスは、それまで存在していた「ジューク」のポジションを担う後継車種として投入されている。そのため、ジュークの1.5〜1.6リッタークラスに合致するような車両となっているのだが、対するノートは1.2リッタークラスが基本となるため、そもそもの車格が微妙に違っているのだ。

 そのため、ボディサイズもキックスのほうが一回り大きく、室内空間はわずかに後発のノートのほうが広くなってはいるものの、ラゲッジスペースは圧倒的にキックスのほうが広く、荷物をたくさん詰んでアクティブな遊びに活用するというのであれば、キックスに分があると言えるだろう。

悪路に強いのはキックス!

 またコンパクトカーがベースとなるノートクロスオーバーに対し、最初からクロスオーバーSUVとして生まれているキックスは当然ながら全高の高いSUVらしいフォルムを持っており、着座位置も高めとなっているため、見晴らしも良い。

 そのためボディサイズはノートよりも大きいが、視界の良さが運転のしやすさに影響を与え、ボディサイズを感じさせない点も美点と言えるだろう。

 そして最低地上高もベース車よりもリフトアップさせて150ミリとなっているノートに対し、キックスは余裕の170ミリを実現。キックスには4WDモデルは存在しないものの、日常使いでゲリラ豪雨に遭遇し、冠水気味の道路を走る際や、レジャーで非舗装路を走るというの安心感においてもキックスが上ということになる。

 と、このようにコンパクトカー派生のクロスオーバーのノートクロスオーバーと、最初からクロスオーバーSUVとして生まれたキックスには明らかなキャラクターの違いがあり、ユーザーが選択する幅が増えたということは喜ばしいことではないだろうか。