元アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏が、2020年10月20日に新ソーシャルメディア「TRUTH Social」の立ち上げを発表しました。このTRUTH SocialがオープンソースのSNS「Mastodon」のソースコードを流用したものであることが判明し、ライセンス違反も指摘されています。

Mastodon's Founder Says Trump's New Social Network Is Just Mastodon

https://www.vice.com/en/article/5dgm5k/truth-social-is-mastodon-trump

トランプ氏は2020年1月6日に発生したアメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件の責任を問われる形でFacebook・Twitter・YouTubeなどの大手SNSから無期限のアカウント停止措置を受けています。そんなトランプ氏は2021年3月に独自のソーシャルメディアプラットフォームを立ち上げる意向を示し、10月20日には「ビッグ・テックの暴政に立ち向かう」と語り新ソーシャルメディア・TRUTH Socialを発表しました。

ドナルド・トランプが新ソーシャルメディア「TRUTH Social」を発表 - GIGAZINE



TRUTH Socialは2021年11月にベータ版が公開される予定すが、すでにサービスのURLが探し当てられており、ソフトウェアエンジニアのMikael Thalen氏は自身のTwitterにTRUTH Socialで「@donaldtrump」というユーザー名のアカウントを作成した様子を公開しています。





このスクリーンショットで明らかになったTRUTH Socialの見た目がMastodonのものに酷似していたことから、Mastodonの公式Twitterアカウントが「見覚えがありますね」というリプライを送りました。





さらに、別のユーザーがTRUTH Socialのアカウント作成ページを解析した結果、Mastodonを基に開発されていることを示す要素が発見されています。





Mastodonのライセンスには「GNU Affero General Public License v3.0(AGPLv3)」が採用されており、配布物のソースコードを公開してAGPLv3を適用すれば商用利用や改変も自由に行えます。しかし、Mastodonの開発者であるオイゲン・ロホコ氏はTRUTH Socialがソースコードを公開していないと指摘し、「TRUTH Socialはライセンス違反を犯しているため、問題になるでしょう」と発言しています。

また、ロホコ氏は「トランプについての私の個人的な意見を述べると、私はその男を我慢できません」と述べ、TRUTH Socialのライセンス違反に不快感を示しています。