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アニメ産業は我が国のクールジャパン戦略の⼀⾓を担う、⽇本のソフトパワーを強化する重要な産業だが、制作現場における専⾨⼈材の不⾜は⼤きな課題となっている。

これを受け、株式会社ギークピクチュアズは、国内有数の⼈⼯知能ソリューションを提供する株式会社シナモンとの共同プロジェクト「アニメーション自動着色AI」に、日本最大のコンテンツ数を保有する東映アニメーション株式会社が参画すること2021年5月13日に発表した。



同社では、東映アニメーションが同プロジェクトにAI開発のための学習素材を提供することで、AIによる深層学習の加速と、アニメ業界のデジタル・トランスフォーメーション(DX)のさらなる加速が可能になるとしており、今後、東映アニメーション作品での試験導入も予定している。

なお、 同プロジェクトの運用は同社グループ会社であるアニメ制作会社、株式会社ギークトイズが行う。



●同取り組みの概要

アニメ制作には、30分ほどのアニメでも数千枚以上のセル画を描くことが必要だ。そのセル画の着⾊には、⼀定のスキルを持った⼈間の⼿作業が求められるため、多くのアニメ制作会社では、専⾨的なスキルを持った職⼈を⾃社で採⽤するか、セル画の⾊付けを専⾨的に扱う海外のアウトソーシング会社に依頼をすることが⼀般的だった。「アニメ⾃動着⾊ AI」は、このような状況を解決すべく、業務負荷が⾼い⾊付け業務に対してAIを導⼊してアニメ制作者の⽣産性を向上させることを⽬的としている。

具体的にはセル画の前処理から着⾊までの各フローにおいてAI技術を活⽤することで、ピクセル値単位における着⾊精度96%という⾮常に⾼い⽔準での着⾊ができ、セル画への⾊付け業務の時間を1/10に短縮、コストも50%以上の削減が可能になる。今後は、必要に応じてペイントツールとの連携インターフェイスも視野に、システムの構築を検討している。


イラストはイメージで、実際にAIが着色したものではない。



(ロボスタ編集部)