鈴木(右)と比較し、イ・スンウ(左)の現状を母国メディアが嘆いた。(C) Getty Images

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 欧州でゴールを量産しているサムライ戦士に、隣国のメディアも関心を寄せているようだ。

 現地時間4月6日に開催されたベルギー・リーグの第31節で、シント=トロイデン(STVV)の鈴木優磨は2ゴールを挙げる活躍を見せ、4-2の快勝の原動力に。これで今シーズン17ゴールとし、2015-16年にハーフナー・マイクがエールディビジで挙げた16点を超え、欧州主要リーグにおける日本人選手のシーズン最多得点記録を更新した。

 この活躍に注目したのが韓国のスポーツメディア『スポータルコリア』だ。「イ・スンウと競争していた選手がベルギーで17ゴール。日本人選手の新しい歴史を作った」と題した記事を掲載。満足な出場機会を得られず、今冬にSTVVからポルティモネンセにレンタル移籍をしたイ・スンウと鈴木を比較し、“韓国のメッシ”の現状を嘆いている。

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 記事は、鈴木が日本人選手のシーズン最多得点記録を更新したことを紹介しつつ、「イ・スンウの立場からすると、ズズキの並み外れた活躍は、物足りなさが強調されるだけだ」と綴った。

「イ・スンウとズズキは2019年夏にSTVVに入団した。ズズキは最初のシーズンに25試合に出場し、十分なチャンスを得たが、イ・スンウは力を発揮できず、4試合の出場にとどまった。それは今シーズンも同じだった。監督交代の混乱した状況の中でも、スズキは、ストライカーとして、チーム内で確実な地位を固めたが、イ・スンウは不安定で、冬の移籍市場ときポルティモネンセへレンタル移籍した」

 バルセロナのカンテラ(下部組織)で育った23歳は、そのポルティモネンセでも出場機会に恵まれず、燻っている。対照的な鈴木の活躍は、そのもどかしさを助長させるものだったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部