エンゼルスの大谷翔平【写真:AP】

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米データサイト「ファングラフス」の記者が指摘「DHとクローザーの役割を組み合わせる」

 今季メジャー4年目を迎えるエンゼルス大谷翔平投手。トミー・ジョン手術からの復帰を果たした昨季は右屈曲回内筋群の損傷で、投手としてはわずか2試合の登板に終わり、今季は再び二刀流復活を期すシーズンとなる。

 これまで中6日や中7日での先発登板、そしてその合間に打者として出場するというプランで起用されてきた大谷の二刀流。だが、米データサイト「ファングラフス」では、指名打者と先発投手ではなく、指名打者とクローザーで起用すべきだというプランを提示した。

「ファングラフス」は同サイト内で、デイビッド・ラウリラ記者による大谷の起用法についての記事を掲載。ラウリラ記者は「もしショウヘイ・オオタニが二刀流選手として続けていくのであれば、DHとクローザーの役割を組み合わせることが、かなり納得できる案である」と指摘した。

 エンゼルスは今オフ、前カブスのホセ・キンタナ投手を獲得し、更なる先発投手補強に動くとしている。先発ローテの薄さは課題として残るが、記事では「確かに、エンゼルスは先発投手を必要としている。しかし、オオタニとライセル・イグレシアスによるブルペンのワンツーパンチは非常に恐るべきものになるだろう」とし、12月にトレードで獲得した前レッズのライセル・イグレシアスと大谷がWクローザーとなれば、鉄壁のリリーフ陣になるとしている。

「6日や7日に1回の先発にオオタニを制限するよりも、オオタニを打者としてもラインナップに加えつつ、週に複数回、緊迫した場面で彼の力強い右腕を使うことができる。彼を試合の終盤にDHからマウンドに動かすことは完璧に妥当と思われるし、エンゼルスがより多くの試合に勝つ助けになる可能性が高い」とラウリラ記者。

 先発の場合は中6日ないし7日に1度のペースで登板し、登板前後には打者としても試合に欠場しなければならない。リリーフの場合は投手としての登板機会も増え、打者としての欠場も減らせる、とラウリラ記者は指摘する。指名打者としてほとんどの試合に出場しつつ、勝ちゲームの最終回にはDHを解除してマウンドに上がる。これが理に適っているとする。

 大谷はここまで日米通じて97試合に登板し、そのうち96試合が先発での登板だ。レギュラーシーズンで唯一のリリーフ登板は2016年7月24日のオリックス戦で1イニングに投げたのみ。同年のソフトバンクとのクライマックスシリーズでは突破を決めた第5戦の九回に登板し、自身最速となる165キロをマークして試合を締め括っている。果たして、打者&クローザーという大谷起用法は現実にあり得るだろうか。(Full-Count編集部)