昨年11月に発売したプレイステーション5(PS5)の雲行きが怪しい。新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要にもかかわらず、特にソフトの販売が伸び悩んでいる。

ゲーム情報誌「ファミ通」の調査によると、1月17日までのPS5の販売台数は約28万4000台。11〜17日週のソフト販売本数ランキングでは、上位30位中28をニンテンドースイッチが占めた一方で、PS5のソフトはなかった。

「ゲーミングPC買ったほうがマシ」と冷ややかな声も


ソフトの売れ行きが伸び悩んでいる原因は、PS5本体が入手難になっていることが挙げられるだろう。ツイッターでは、不定期で「〇〇店に在庫があった」という情報が飛び交うものの、発売から2か月を経た現在でも店頭に並ぶことは極めて珍しい。運良くあったとしても、大抵はすぐに完売してしまう。

他方、多くのゲーム専門店、家電量販店などは入荷状況に合わせて抽選販売を実施しており、当落報告に一喜一憂する投稿も目立つ。

メルカリでは、今なお高額転売が横行している。発売当初には定価(3万9980円〜)の10倍以上の値が付くものもみられたが、現在はおおむね8〜10万円の相場で取引されている。この状況に「転売屋に市場を殺される」と危惧する人もみられた。

本当に欲しい消費者には届いていないのが現状で、ネット上でも「転売ヤーから買うくらいならゲーミングpc買ったほうがマシ」といった投稿が複数みられる。発売から時間が経つとともに、ファンたちの興味も薄れているとも感じる。このまま同社が何の対策を打たなければ、消費者離れが進むのは必至だろう。

同社広報はキャリコネニュースの取材に対して、

「弊社では販売店様と緊密に協力しながら、できるだけ多くのお客様に希望小売価格でご購入いただきたいと考えております。PS5をお待ちいただいているお客様に向け適切な供給数を整えられるようできる限り努力していきたく存じます」

とコメントしている。