「また遊ぼうね」

友人と遊んだ日の帰り際、こんな言葉を掛けることがあるだろう。約束まではいかないが「あなたと再び遊びたい」と伝えたい時に使われる。

普通に考えれば違和感のある言葉ではない。

しかし、これが「1度も遊んだことがない」相手に言われた場合はどうだろうか。

過去にそんな体験をしたのがツイッターユーザーのひまみみ(@ent_univ_)さん。2020年7月4日にその経験談を投稿し、話題を呼んでいる。

関西弁では初めての行動にも『今度また行こうね』って使うんですよ(今度一度行こうね、という意味)
昔これを関西弁だと知らず、東京の女の子と話をしてたときに『この店行きたいなあ。今度また行こうね』って話したら『は?誰と間違えてるの?行ってないし』ってなったことがあるから関西人は注意」

ひまみみさんは「再び」ではなく「またの機会に」の意味で「また」という表現を使った様子。だが女性は「再び」の意味に捉え、自分じゃない人と過去に行ったのではと勘違いしてしまったようだ。

この投稿に対して、ツイッターでは、

「たしかに、『また行こね』と言うと横浜出身の夫がいつも『いったことないけど』ってツッコむのですが、夫がそういう言い方しないだけなのかと思ってました」
「東京人ですが言われたら『はっ!?』と思います。気をつけなければ」
「聞き覚えはあるけど文字で見るとすごい違和感あります(100%東京マン)」

といった共感の声が寄せられている。

東西の差がくっきり

筆者は富山出身だが、ひまみみさんと同様に「また」という言葉を使う。しかし投稿のようにトラブルの元になってしまうのなら、これからは気を付けなければいけない...。

初めての場合でも「また」と言っていい地域はどこなのだろうか。

Jタウンネットは「1度も遊んだことがない人に、『また遊ぼう』って言う?」というテーマで都道府県別投票(集計期間:19年1月30日〜20年7月9日、総得票数555票)を実施。

その結果がこちらだ。



全体での回答数で見ると、「言わない」が53%(294票)、「言う」が47%(261票)と、ほぼ半数ずつの結果になった。

しかし都道府県別に見ると、その差は東西でくっきり表れる。

福井、岐阜、愛知以東(以下、東日本)は、23地域中21地域で「言わない」が過半数を占めた。対して、京都、滋賀、三重以西(以下、西日本)は、24地域中14地域で「言う」が過半数を占めている。

東日本全体の結果を見ても、「言う」が32.3%(112票)、「言わない」が67.7%(235票)。一方の西日本は「言う」が71.6%(149票)、「言わない」が28.4%(59票)で、まさに正反対の結果になった。

地方ごとに見ると、「言う」が過半数を占めるのは近畿と四国・中国。特に近畿は8割以上が「言う」と回答し、他の地域に比べて浸透率が高いことが分かる。



対して、北海道・東北、関東、中部、九州・沖縄は「言わない」が過半数を占める。

東日本で「言わない」が優勢なのは言うまでもないが、西日本でも九州・沖縄はおよそ8割が「言わない」と回答。初めての人に「また」を使うのは、近畿、四国・中国の関西地方が中心であることが伺える。



関西以外の地域で、初めての場合に「また」を使う際は、少し気を付けた方がいいかもしれない。