ジン・ネットが入居していたビル(帝国データバンク撮影)

写真拡大

 (株)ジン・ネット(TDB企業コード:981392769、資本金1000万円、東京都千代田区神田小川町1-8、代表高世仁氏)は、6月10日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
 破産管財人は冨田拓弁護士(東京都千代田区神田錦町3-3、一橋綜合法律事務所、電話03-3291-0140)。債権届け出期間は7月8日まで。

 当社は、1998年(平成10年)12月に設立された報道番組制作会社。

 NHKの報道番組や民放各局の「サンデー・プロジェクト」、「ガイアの夜明け」向けなどにニュース・ドキュメンタリー番組を制作し、特に北朝鮮問題では代表が拉致疑惑の専門家として知られ、イスラム問題などにも強みをもっていた。全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)が主催するテレビグランプリの「ドキュメンタリー部門」で2008年に優秀賞を受賞するなど、制作技術力には高い評価を得ていた。2006年11月期には年収入高約2億6000万円を計上していた。

 しかし、近年は視聴率の低下や広告収入の減少等、テレビ番組の制作環境が年々厳しくなり、当社の収入も減少し資金繰りが悪化していた。このため、事業継続を断念し、2月29日に事業を停止、今回の措置となった。

 負債は現在調査中。

※代表の「高」は、正しくは「はしご高」です。