築上館（有）（TDB企業コード：968021498、資本金300万円、福岡県豊前市八屋1665-1、代表今村純久氏）は、5月7日に福岡地裁行橋支部へ自己破産を申請した。申請代理人は西畑修司弁護士（大分県中津市新魚町1911-1　西畑法律事務所、電話0979-26-0300）。

　当社は1991年（平成3年）7月に設立した旅館経営業者。豊前地区では数少ない旅館として、宴会場や結婚式場なども手掛けるなか、ピーク時は年売上高約1億円を上回る規模を計上していた。

　しかし、当地区における人口減少に加え、結婚式場の集客においては、近隣の中津地区や北九州地区の大型結婚式場との競合激化により、2019年5月期の年売上高は約6600万円に落ち込んだ。さらに、2020年に入ってからは、「新型コロナウイルス」の影響により、利用客のキャンセルが相次いだ。当初はこの影響の早期収束を見込んで事業継続の意向を示していたものの、4月7日に福岡県においても緊急事態宣言が発令され、その直後、豊前地区にてクラスターが発生したことで、宴会需要などを中心に若干回復しつつあった予約もキャンセルとなり、事業継続が困難となったことから今回の措置となった。

　負債は精査中。