松坂、内海が所属する西武。ベテランの活躍に期待(イメージ)

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一時代を築いた投手たちが背水の陣を迎えている。

中日を退団して古巣・西武に14年ぶりに復帰した松坂大輔、移籍初年度に1軍登板なしに終わった巨人・岩隈久志、西武・内海哲也だ。

西武は先発コマ不足...再び輝けるか

最もチャンスがあるのは松坂かもしれない。2020年2月の春季キャンプで主力中心のA班からスタートが決定。2019年は2月の春季キャンプで右肩に違和感を覚えて出遅れたのが響き、1軍登板は2試合に終わった。7月27日のDeNA戦(ナゴヤドーム)に先発も1回8安打8失点KOを喫し、限界説もささやかれた。

ただ、松坂はこれ以上の試練を乗り越えてきた。メジャーから日本球界に復帰したソフトバンクの3年間で度重なる右肩痛に苦しみ、1軍登板は16年の1試合のみに終わった。「松坂は終わった」という声がささやかれた中、18年にテスト入団した中日で6勝をマーク。カムバック賞を受賞して多くの野球ファンの心を揺さぶった。

絶対的エースとして活躍した西武に復帰し、ファンからは歓迎の声が多い。リーグ連覇を達成したが、先発ローテーションはコマ不足に悩まされている。松坂にも十分チャンスはあるだろう。

メジャーから昨季日本球界に復帰した巨人・岩隈も昨季は不完全燃焼だった。2月の春季キャンプで1軍スタートだったが右肩のリハビリが長引いて状態が上がらず。8月下旬にファームで実戦登板したが、新人時代の00年以来の一軍登板なしに終わった。

スポーツ紙記者「投げられる状態になれば...」

シーズン前に期待値が高かったのはかつての巨人のエース・内海だった。西武から巨人にFA移籍した炭谷銀仁朗の人的補償で電撃移籍したが、松坂や岩隈と同様に故障に悩まされた。開幕前に左前腕に故障を発症。一時は回復するも5月に再発すると、ファーム暮らしが続いた。1軍登板なしに終わり、10月のフェニックスリーグでも登板後に左腕に張りを訴えた。左前腕・筋腱修復の手術を東京都内で行い、今年のキャンプはB班(2軍)スタートが決まった。

松坂、岩隈、内海の3人に共通しているのはケガとの闘いだ。スポーツ紙の西武担当記者は「松坂、内海は全盛期の力はないかもしれないが、投げられる状態になれば先発ローテーションに入れる可能性は十分にある」と期待を込める。内海は通算133勝、松坂、岩隈は共に日米通算170勝。球界を代表する投手たちの鮮やかな復活劇を期待したい。