幅広い世代で根強い人気を誇るガンダムシリーズ。子どもの頃、夢中になってアニメを見たりフィギュアを集めたりしたという人も多いのではないだろうか。

ツイッターでは、そのガンダムをダンボールで見事に再現した作品が話題を呼んでいる。


今にも動き出しそう(画像はだんぼ@danbo_2019さん提供)

細部までこだわった、ダンボールとは思えない精巧な造り。見た目がしっかりしているだけでなく、手や足を動かすこともできる。さらに驚くべきことに、下書きをせず直接カッターやハサミで切って作ったというのだ。

ツイッターではこの投稿に対し、

「すげえええけ!!!!これもう美術館収蔵レベルでしょ!!!!」
「純度100%混じりっけナシのダンボール コレは凄い!」
「控えめに言って120点」

といった称賛の声が寄せられている。

なぜダンボールでガンダムを造ろうと思ったのか。Jタウンネットは2019年12月3日、制作者のだんぼ(@danbo_2019)さんを取材した。

「色塗ると、ストーリーとか作品の味が薄くなる」

普段は会社員をしているという制作者のだんぼさん。ダンボール作品を作るようになったのは2018年の後半からで、その理由を「身近な物で、自分の中にある『いいなぁー』を形の出来たらと(思った)」と話す。

制作期間は約半年。作る際はプラモデルを買って参考にした。下書きをせず、定規も使わず、ダンボールと接着剤、ボンドだけで作ったとは思えないクオリティだ。さぞガンダムがお好きなのだろうと思いきや、だんぼさんは、

「昔ガンダムは見てました。アニメは最近は全く見れてないです」

とのこと。ガンプラは好きだといい、子どもと玩具屋に行った際によく眺めているそうだ。

だんぼさんは他のユーザーから下書きをしない、定規を使わない理由を問われると、「単純に手間が掛かるからと、手に持ったまま切るので(定規がなくても)大丈夫なんです」とのこと。色を塗ればもっとすごいのでは、という声に対しては、

「色塗ると、逆にストーリーとか作品の味が薄くなるので、保護スプレーとか塗ってません」

と返信している。色を塗ればよりリアルなガンダムになりそうだが、ダンボールの素材そのものがガンダムの形を成しているのも味わい深い。


後ろ姿もすごい(画像はだんぼ@danbo_2019さん提供)

今回制作したのは「ジェスタ」というモビルスーツ。ほかにも「スター・ウォーズ」シリーズに登場する宇宙船「ミレニアム・ファルコン」や「ドラゴンクエスト」シリーズの「兜」を作っている。

だんぼさんに今後の展望を聞いてみると、

「個展を開ければ、出していきたいと思っています。ダンボールを提供してくださる企業様、また、作品に興味を持っていただいた企業様、いらっしゃいましたらご連絡お待ちしております!」

とのことだった。