先日にドイツの大衆紙ビルトは、バイエルン・ミュンヘンのマネジメントへ長年にわたり従事してきたウリ・ヘーネス会長は、今年11月の会長選に出馬しない意向を固めたと報道。kickerに対して同会長は否定も肯定もしなかったが、すでに後任としてヘルベルト・ハイナー氏の名前が浮上。その人物像について、改めて振り返ってみよう。

 1979年に化粧品メイカーProcter&Gamble社のマーケティング・マネージャーに就任したハイナー氏は、1987年33歳の時にアディダスへと入社。バッグやボールなどの販売担当を担う。1993年に同社取締役へ就任した後、様々な代表へと就任。そしてウリ・ヘーネス会長と親交を深めた。

2001年にアディダスグループのトップへと就任。それ以来売り上げを3倍にまで拡大させることに成功し、株価に至っては30億から357億ユーロに、利益も10億ユーロにまで導いた。現在アディダス社では5万7000人の社員を抱えている。なお2001年にアディダス社がバイエルンの株10%を7500万ユーロで購入した際、すでにこの契約がヘーネス会長の後任へとつながっているとみられていた。

 ハイナー氏は2002年から相談役会会員であり、ヘーネス会長が脱税で退任した際には代わりに相談役会会長へと就任。アリアンツ社やルフトハンザ社の相談役会会員でもあるなど、見事なネットワークも構築している人物。なお同氏には二人の娘がいたが、そのうち一人は2006年に病気で他界。なお息子のヴァルターは、1860ミュンヘン時代にブンデスリーガで3試合に出場した経験をもつ。

コヴァチ監督、ドルトムントを賞賛

 
 kicker特別号では、バイエルンのニコ・コヴァチ監督のインタビュー記事を掲載。そのなかで指揮官は、リーグ優勝を目標として掲げるもう1つのクラブ、ボルシア・ドルトムントに対して賛辞を送った。「これはいいことだと思う。これは決して用意なことじゃないんだ。昨今、こういった発言を行なった場合、もしうまくいかなかった時には厳しい目が向けられるのだから

 さらにコヴァチ監督はドルトムント以外にも、「レヴァークーゼンはとてもいいチームだと思うボシュ監督就任から素晴らしいサッカーを見せている」とし、さらにナーゲルスマン監督が就任したライプツィヒも、慣れにはまだ時間は必要としながら「それでもクオリティと、あのユリアン・ナーゲルスマン監督がいる。再び、サプライズを演じるチームになるかもしれないよ」との見方を示した。