映画『GOZEN-純恋の剣-』
犬飼貴丈×武田航平インタビュー

(左から)武田航平、犬飼貴丈

数々の特撮シリーズや時代劇作品を生み出してきた東映が新たに世に送り出すのが、映画と舞台を完全連動させた新企画【東映ムビ×ステ】。この渾身のプロジェクト第一弾となるのが、映画『GOZEN-純恋の剣-』&舞台『GOZEN-狂乱の剣-』だ。様々なバックボーンを持つ8人の男たちが命を懸けて臨む「御前試合」を軸に、それぞれの人間模様が鮮烈に描かれていくエンターテインメント時代劇となっている。舞台に先駆け、7月5日(金)より映画『GOZEN-純恋の剣-』が全国公開される。

映画ランドNEWSでは、特撮ドラマ「仮面ライダービルド」以来、ファン待望の再共演を果たした主人公・青山凛ノ介役の犬飼貴丈と、その“恋仇”となる剣士・寺脇甚八郎役の武田航平に2ショットインタビューを敢行。「仮面ライダービルド」で強い絆を結んだ2人に、お互いだからこそ知る素顔や仲の良さを覗かせるプライベート話まで、たっぷりとお話を伺った(取材・文:富塚沙羅/撮影:ナカムラヨシノーブ)。

──「仮面ライダービルド」以来の共演となりましたが、本作の出演が決まった時のお気持ちは?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:「またか!」と(笑)。東映さんだったので、『また仮面ライダーするの?』って思ったら今度は新しい時代劇で、かつ東映さんが“映画×舞台”という新しいチャレンジをされると。そのチャレンジに声をかけてくださったというのは、率直に嬉しかったですね。

──武田さんはいかがでしたか?

武田:いやいや僕も『またか!』って思いましたよ(笑)。この作品も、大森さん(仮面ライダーのプロデューサー)から声がかかったとマネージャーさんから聞いたので、それでまた仮面ライダーかって思っちゃって(笑)。

──“時代劇”と聞いていかがでしたでしょうか?

武田:時代劇は僕はやりたいなと思っていたので、そういう風にお声がけしていただいて嬉しいのと、あとはカツラ問題ですよね。どういうのになるんだろうっていう不安…(笑)。案の定、僕は“月代(さかやき)”という髪型だったんですけど、貴丈がめちゃくちゃ笑ってて(笑)。僕が普通に座ってると、いきなり上からカシャッて(シャッターを切る)音がして(犬飼さんが)フフッてなってたりとか(笑)。別に僕はカツラ好きなのでいいんですけど、案の定でしたね。

犬飼:舞台の方は少しテイストが違うから、僕たちみたいなガチガチの髪型ではないんですけど。2.5次元風な感じ。

──お2人が演じる役どころやキャラクター像を教えていただけますか?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:僕が演じた凛ノ介は、まっすぐで不器用で、でも不器用ながらにもがいて必死に何かをつかもうとする…“もがく男”っていうイメージがありますね。名前とは裏腹に、心の中は少しごちゃごちゃしている不器用な男かなと。

武田:甚八郎は、常軌を逸しているような雰囲気であったり、変わった人間に見られているんですけど、本人は自分の想いをきちんと持っていて、その中で自分でのし上がっていく。その時代を一生懸命生きていた人間なのかなって思いますよね。健全なヤツ…には見えないかもしれないですけど(笑)。僕自身は自分の正義のためにと芝居はしていました。ただ殺し方は酷いなと思いましたけど。でも自分の目的目標に向かって邁進する姿というのは、見方によっては共感できるところもあるのかな?と微かに思っています。

──時代劇は犬飼さんは初、武田さんは何度かやってらっしゃいますが、今回、殺陣のシーンが非常に多かったです。練習はかなりされたのでしょうか?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

武田:そんなにできなかったです。(犬飼さんを指さしながら)『僕、殺陣やったことないんで、大丈夫ですかね…』って言っていたので、貴丈は運動神経もいいしセンスもあるから『分からないけど、できるんじゃん?』って話してて。隣のスタジオで撮影している時に(犬飼さんが)『なんかよく分からないですね…』みたいになってて、『こいつ大丈夫かな?』って心配してたんですけど、本番になったら全然できてて(笑)。まぁコソ練(こっそり練習)したのかは分からないですけど。

犬飼:(武田さんが)練習に付き合ってくださって。前日にも1〜2時間くらい付き合ってくださったり、そこでだいぶ良くなりましたね。

武田:前日で良くなったの?!

犬飼:そこで集中して…時間が長ければいいっていうものでもないですし。

──立ち回りの姿もとても綺麗でした。魅せ方も苦労されたのでは?

犬飼:いやもう、斬られないために必死でしたね。

武田:なんだ急に!侍みたいなコメント(笑)!

──ハイライトとなる御前試合のシーンも、かなり事前に練習されたのでは?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

武田:もちろんそれは綿密にやりますし、でないと危険。でもギリギリのこともやっているので、絶対怪我とか起きるんじゃないかと思いながらも、やっぱりそこは貴丈のことを信頼しているので。

犬飼:だから本当に今回、航平さんで良かったなと僕はすごく思いましたね。それまでに僕が信頼できる関係を築けている人だからこそ、思いきってやれたのかなっていうのはすごく感じます。

武田:いやそれはすごく嬉しいですよ。ただ…(殺陣が)本当上手くなってたんで(笑)。なんだよと思って(笑)。心配した僕がなんかね(笑)。しかもOK出てスタスタスタって2人で歩いていたら、(犬飼さんが)『航平さん、僕らイケますね!』って笑いながら言ってて、『あー貴丈らしいな(笑)』と思いながら。でも本当にイケてたんで、それは心底ビックリしましたよ。本番までにちゃんと仕上げてくるし。本当は練習したのか分からないですけども、現場もサクサク進んでいって。本当にすごいやつだなっていうのは、思っちゃいましたね。

──本当に仲がいいお2人ですが、お互いの素顔や、芝居をするとどう変わるかなど教えていただけますか?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:素の航平さんは、本当に周りの人たちに気を遣われる人。気配りがすごくて、それがもう素になっているんじゃないかなっていうくらい、ものすごく周りへの配慮がきっちり出来る方。それは芝居に関してもそう。撮影中も幾度となく気を遣って下さって、『こっちの方がやりやすい?』とか聞いて下さったり。プライベートでも気を遣って下さって、そこにすごく甘えさせてもらっちゃったなと…。その優しさや気配りは、仕事でもプライベートでもまったく同じ。仕事とプライベートって、オンオフで違ってしまいがちじゃないですか。その優しさや気配りを、変わらずそのまま現場に持ち込んでくれるっていう、すごく人としてできた方だなって思います。

武田:ありがとうございます…。いやもう…そうだなと思って…(笑)。いやいや、でも本当に貴丈も一見、クールに見えるし、あまりそう見えないかもしれませんが、礼儀正しいし情熱的だし、努力家だし、周りにも気をつかえると思います。殺陣の練習もそうですけど、『いつ練習したの?』ってくらい。きちんと現場に間に合うように完成させてくる。実はそういう意識が高くて、でもそれをあまり見せない。そういう所が尊敬に値しますし、あとはやっぱりちゃんと主演の雰囲気というか、生まれ持ったものもありますけど、堂々といられる人だなと思いますね。あとは…こだわり屋さんです。一つのことをやると決めたらずっとやっていますし、没頭していくタイプ。見た目とは全然違う中身で、すごく面白く魅力的な人だなと思いますね。

──こだわり屋ですか?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:あの、プチプチずっと潰してます。

武田:それヤバいやつじゃねーかよ(笑)。サイコパスだよ!

──犬飼さんは仮面ライダーの現場で、武田さんの姿勢から色々学んだ部分も多いのでは?

犬飼:そうですね。僕と赤楚(赤楚衛二:「仮面ライダービルド」万丈龍我/仮面ライダークローズ役)はもう、“武田航平チルドレン”なんじゃないかと。

武田:新しいの作るなよ(笑)!

──ちなみに撮影中に印象に残っているエピソードなどはありますか?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:結構あるんですけど…一つあげるとしたら、楽屋にいて次が一緒のシーンだったので、それまで航平さんの楽屋に行こうと思ってトントンって扉を開けたら、(うつ伏せになって)寝てたんですよ…殿様が床に(笑)。カツラって後ろにマゲが付いてるから、仰向けで寝れないんですよ。横に寝てもずれるし。もうめちゃくちゃ面白くて(笑)。

武田:もう眠くてしょうがないから、こうやって(うつ伏せで)寝てたんですよ(笑)。それで『あっ寝ちゃったヤバい!』と思って起きて、カツラがズレたらまずいから鏡で一生懸命見て直してたんです。そしたら隣で貴丈がゲラゲラゲラ爆笑してて(笑)。『いや〜殿様が死んでるかと思いましたよ〜』って(笑)。

犬飼:『あっやべ』って言いながら、鏡で必死に直してる姿もめっちゃ面白くて(笑)。

武田:声かけてくれればいいのに(笑)。

犬飼:なんかもう(武田さんのカツラ姿が)そもそもヤバいのに…(笑)。ビルドの延長線上ですよね、そうやってお互い笑いあってました(笑)。あとは、夜8時くらいに撮影が終わって、ご飯連れて行っていただいたりとか。

武田:最近、貴丈の嗅覚がすごいんですよ。美味しいお店をかぎわける。

犬飼:それはもう、水上剣星さんに教わった(笑)!

武田:歩いてて『こっちです!こっちです!』みたいな。それで入ったらめっちゃ美味かった!

犬飼:外観が醸し出す雰囲気ですね〜。

──本当に仲の良さが伝わってきます!今後お2人でやってみたい作品のジャンルや、演じてみたい役柄はありますか?

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:僕は、バカな兄弟みたいな役をやってみたいなと。すごいバカで、めっちゃくだらないことで盛り上がったり。ヤンキーものだとしたら、弱いのにしゃしゃり出る2人とか、そういうバカでこいつらダサッみたいな役を2人で全力でやったら、多分また面白いものができるかなって。

武田:面白いね。あれでしょ?ちょっとヤクザとかマフィア系の。

犬飼:『ちょっとやっちゃいましょうよ!余裕っしょ!』みたいな感じでいってボコられるみたいな(笑)。

武田:で『くっそ〜!』みたいな(笑)。

犬飼:『ちょっと風邪ひいてるからなぁ〜』みたいな(笑)。

武田:そういうの面白いし、笑えるね(笑)。今までが結構シリアスな役柄が多かったので、思いっきりバカになれるのはいいかもしれないですね。

──素のお2人の関係性にも近い感じ(笑)。

武田:そうですね。…ってバカ兄弟みたいに言わないでくださいよ(笑)!

──とっても楽しいお話をありがとうございました!最後に一言ずつ、本作をご覧になる方たちへメッセージをよろしくお願いします。

(左から)武田航平、犬飼貴丈

犬飼:この映画を観る方たちは、ほぼほぼ特撮好きな方たちだと思うんですけど、時代劇を観たことがない人もかなりいるんじゃないかなと思います。それで本作が時代劇を観ることへのキッカケになってくれればいいかなって思いますし、あと僕たちの使命としては、この映画を成功させて舞台に繋げなければいけないので、その上手い架け橋になれればいいなと思っております!

武田:なかなか時代劇というのは馴染みがなくなってきていると思うんですけど、日本の文化であり、大切な宝物というか日本人しかできないことなので、これをキッカケにじゃないですけど観ていただいて、舞台も一緒に楽しんでいただけたら。ぜひ貴丈との殺陣を観てください!

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(左から)武田航平、犬飼貴丈

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映画『GOZEN-純恋の剣-』は7月5日(金)より公開

(C)2019 toei-movie-st

犬飼貴丈
ヘアメイク:室橋佑紀(ROI)
スタイリスト:秋山貴紀

武田航平
ヘアメイク:RYO(ROI)
スタイリスト:嶋岡隆

取材・文:富塚沙羅/撮影:ナカムラヨシノーブ

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