サッカー日本代表・久保建英、父の熱意と “神童” っぷりを恩師が語る
“少年”がサッカー界を賑わせている。18歳にして日本代表デビュー。かつてベッカムも在籍し、平均年俸はなんと8億円という世界の超一流選手が所属するスペインのサッカークラブ『レアルマドリード』への移籍が決まった久保建英選手だ。
「久保選手は、あのメッシも所属するスペインの名門『バルセロナ』にスカウトされ、10歳で海を渡りました。主力として活躍していましたが、国際的な規約のためスペインでプレーを続けることができず、'15年に帰国し、FC東京の下部組織に入りました」(スポーツ紙記者)
恩師が見てきた神童の素顔
帰国した久保は段違いのプレーを見せ、中学3年生にして、Jリーグデビュー。そんな久保の活躍を裏で支えているのが、『KOBA式体幹・バランストレーニング』を提唱し、日本代表の長友佑都など多くのトップアスリートを指導するトレーナーの木場克己氏。
「僕が開いたサッカー少年向けのセミナーにタケフサのお父さんが来てくれたことがキッカケですね。そこで“息子がいまスペインに行っていて、夏に帰ってくるので見てもらえないか”と。海外で戦うにはあまり大きくない長友が世界の第一線でやっているので、彼が実践しているトレーニングをやってみたい、ということでした。当時、小学4年生だったと思います」(木場氏、以下同)
スペインにいたころは帰国時に、帰国後は頻繁に指導を受けるように。プロ入りしてからは、チームの練習もあるので、うまくそれと調整する形となったが、現在も変わらず続いている。
「“長友選手ってこれできるんですか?”と聞いてきたりしますね。長友が32回できることを30回しかできなかったから“もう1回やっていいですか”とやり直して、それを超えたこともありました。そういった負けん気は強い」
少年を指導する機会の多い木場氏は、低学年でも、親に頼らず、自分でできることはやるように指導する。例えば身体のケアのひとつで、氷を使って筋肉を冷やす『アイシング』をする際は、親に用意してもらうのではなく、自分でできるように指導している。
「タケフサはそういう指導をしなくてもできていました。自分で考えて高い意識でやれることもすごいですが、彼のお父さんも熱心なんです」
久保の父は、息子が幼少のときからトレーニングに付き合い、自宅で振り返ることができるようにビデオに収めていた。木場氏に相談することも多いという。
「すごくまじめで熱心な方。“タケフサのストレッチはどういうものをやればいいですか?”とか、ずっと昔からペアでケアしています。息子のために何ができるかを常日ごろ考えていますね」
父と2人で進む世界への道。世界レベルの活躍を見せる久保の素顔は─。
「音楽とかは普通に聴いてますよ。『back number』というバンドが好きとか言ってましたね。あとは魚が嫌い。小学6年生のときに八丈島に合宿で行ったときは、俺が見てないときにほかの子の皿に入れてたみたいですね(笑)。でも、いまは食べています。やはり身体を作っていくうえで必要なので、食べられるようにしたんでしょうね」
メッシ、クリスティアーノ・ロナウド─次の世界トップは彼なのかもしれない。