水谷豊「60代で映画を3本撮りたい」、岸部一徳「いつも挑戦している」と尊敬の念『轢き逃げ』完成披露
映画『轢き逃げ −最高の最悪な日−』完成披露試写会が16日、都内・パークタワーホールにて行われ、キャストの中山麻聖、石田法嗣、小林涼子、毎熊克哉、檀ふみ、岸部一徳、テーマソングを歌う手嶌葵、監督の水谷豊が登壇した。
とある地方都市で起きた轢き逃げ事件をきっかけに、人間の底知れぬ心情に光を当てた本作。予測不能のサスペンスから深い感動へと誘う展開に、マスコミ向け試写でも「先が読めない」「思いもよらぬ展開に涙した」と絶賛の声が続いている。
『TAP -THE LAST SHOW-』(17)に続き、監督第2作目にして初めて脚本も手がけた水谷。本作のテーマが生まれたきっかけを聞かれると、水谷監督は「60代で映画を3本撮りたいと、僕の中ではあるんです。プロデューサーさんから『水谷さんが描くサスペンスを観てみたい』と言葉をいただき、すぐにアイデアが出てきて話したら『面白い』と。そこから文字(脚本)を書き始めたのがきっかけです」と答えた。
400人を超えるオーディションから主演の座を勝ち取った中山と石田。中山は「非常に難しい役どころでした。セリフだけでなく、ト書きの状態でも心情が溢れていたので、これを映像に起こすとどうなるんだろうと、ワクワクしていました」と撮影を回顧。石田も「とてつもない役でした。監督も水谷さんだったので、緊張して監督にも迷惑をかけてしまったなと。現場では優しくて大好きになりました!」とコメントした。水谷監督が実際に役を演じてみせ演出がされたようで、中山は「目の前で水谷さんの芝居を目の当たりにできたとこはすごく嬉しかったですね!」と明かした。
現場では、水谷監督をはじめ先輩方に囲まれて「緊張が止まらない状態だった」と言う小林は、「水谷さんも檀さんも岸部さんも、緊張を温かく迎え入れてくださって『この現場で良かった〜』と毎日感謝していました」と振り返る。ロケ先では、水谷監督が食事を振る舞ったようで「軍資金をいただきまして…神戸牛をご馳走になりました!ごちそうさまでした!」と笑みをこぼしていた。
『TAP -THE LAST SHOW-』(17)に続き、水谷監督と2度目のタッグとなった岸部。監督としての水谷について聞かれると、岸部は「まっすぐなところ。純粋で、そそっかしい。場所がわからない人」と笑いをさらい、「いつも挑戦している。60を過ぎて監督をやってみる、僕だったら考えられない。どんな歳になっても挑戦する人なんです。そんなところが、一番尊敬できるところだと思います。頭が下がります」と尊敬の念を抱いていることを明かした。
檀も「俳優として素晴らしいのは存じ上げていたのですが、これが監督としても素晴らしいんです。世の中の監督…見習ってください!ぜひ、こういう監督になってください!決断力があるし、無駄なカットを取らない、テイク数も多くない。出来上がりを観たら完璧でした」と絶賛していた。
試写の終わりに差し掛かると、サプライズで手嶌がエンドロールにあわせてテーマソング「こころをこめて」を生歌唱。生歌唱が終わると、水谷監督が登壇し、手嶌に花束を贈呈した。
映画『轢き逃げ −最高の最悪な日−』は5月10日(金)全国ロードショー
(C)2019映画「轢き逃げ」製作委員会
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