予想さえた野村克也氏、好調の巨人を「〇〇打線」と命名 「失礼かな？」
一時は最下位に沈みながら、29日までに6連勝と復調を遂げた巨人は、特に打線がこの間に47得点と好調を維持している。
1回、巨人は先発の田口麗斗がピンチを迎え、バレンティンに推定155メートルの特大3ランを浴びる。フルカウントから外国人バッターは真っすぐを待つという自身の予想どおりに、野村氏は「打たれるのはしょうがいないとしても、打たれ方」が問題と指摘した。
その後、巨人は2点のビハインドで迎えた7回、1死満塁で10打席無安打の阿部慎之助を代打に起用。野村氏は「天才」と称賛する阿部との対戦に、「（ヤクルトバッテリー）はホームランが嫌だから外角中心の攻めでしょう」と予想する。
だが、ヤクルトバッテリーが選んだ初球は真ん中のフォーク。「普通に打てばホームラン球」と警鐘を鳴らした野村氏は、2球目も外を攻めずにタイムリーを打たれたのを見て「ダメだよ、こんなの」。
またも予想を的中させ、「キャッチャーもバカだよ。こんなときに内角を要求するかな。ホームランにならんで良かったくらいだよね。セオリーとしては外角中心でしょう」と批判した。
ところが、巨人も続く打者、リーグトップの打率を誇る小林誠司がまさかのバント。三塁走者が動けないチグハグな攻撃に、野村氏は「なんじゃこりゃ。何やってんだこれ」。「イケイケでしょ、これ。負けてるのならまだ分かるけど、追いついたんだからイケイケドンドンでしょ」とぼやいた。
それでも、続く代打の亀井善行が初球にタイムリーを打ち、巨人は逆転に成功する。野村氏は「1球目を打たれたらイカンわ、こんな場面で。バカだ、このキャッチャー」と、ヤクルト正捕手・中村悠平を酷評。「絶対に打たれちゃいけない大ピンチは最低5球を費やせと鉄則がある」と指摘した。
結局、そのまま逃げ切って2年ぶりの7連勝を果たした巨人。野村氏は好調の打線を「気まぐれ打線」と命名。「安定感がない」ことが理由と説明し、「失礼かな？」と笑った。
