31日、TBS「バース・デイ」では、今年30歳になる北海道日本ハムファイターズ、斎藤佑樹を特集。「ハンカチ王子」の愛称で一世を風靡した甲子園のスターが、プロ野球の舞台で満足する結果を残すべく奮闘する様子を伝えた。

2011年のプロ初年度に6勝をあげるも、2013年から5年間では4勝のみ。プロ8年目のシーズンを迎える斎藤は「本当に毎年クビを切られてもおかしくないような成績なので、だから毎年毎年必死に結果を出しにいくというか、そうしないと本当に野球ができなくなる」と危機感をつのらせた。

そんな斎藤のプロ野球人生でターニングポイントとなったのが、プロ2年目の夏だ。肩に違和感を覚えたまま登板を続けたことで、右肩関節唇損傷を負うことに。「先が見えてなかったので本当に気持ちは難しかったです。今思えばですけど、目先の結果ではなくてフォームとか色々なことを考えてやってればよかった」と後悔の念を語っている通り、この負傷でフォームの変更を余儀なくされると、躍動感あるかつてのピッチングは影を潜めることになってしまった。

その後、思うように結果を残せなくなった斎藤には賛否両論もつきまとう。「いいことも勿論聞きますけど、嫌なことも見るようになって。嫌な情報を見る必要ないと思ってネットの情報とか見ないようにしている。僕のハンカチ王子からの人生の中でそれはあえてしていること」と明かすと、「こんなに注目されなかったら、もっと楽に生きれたんだろうなと思った時期はあったんですけど。ハンカチ使うんじゃなかったなとか。そういう時期はありましたけど、甲子園優勝できてなかったらこんな風に野球も続けていられないでしょうし、当時の仲間達にも感謝しています」と本音も。

それでも昨年5月には、打たせて取るピッチングで623日ぶりの白星をあげた。これで気持ちに変化が生まれた斎藤は、「見たくないっていう時期はありました」と語る大学時代のピッチングフォームを見返すようにもなったという。

「周りから"昔のフォームに戻したら"とか"昔のほうがよかったよね"って言われるんですけど、それを僕の中で認めたくなかった」と明かすも、「でもそうじゃないと。結果がなかなか出ないということになってきて、何かヒントがあればっていうのを考えて、本当に何でもやるっていう感じ」と前を向く。

3月には、早稲田実業時代のメンバーから直接励まされた斎藤は、「本当に（胸に）ささるというか、嬉しい」と笑みをのぞかせると、3月25日、開幕ローテーション入りをかけた登板では、5回を投げ3失点。味方のエラーもあったため、次第点という結果ではあったが、「本当に最後まで諦めないで、きたチャンスをしっかりものにして1勝でも多く投げれるようにすることだけを強く持ってプレーする」と誓った。