台北と新北、メトロとバス乗り放題の定期券発売へ  来年4月までに/台湾

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(台北 30日 中央社)台北市政府の張哲揚秘書長は29日までに中央社の取材に対し、台北メトロ(MRT)と台北・新北の両市で運行されるバスが乗り放題になる30日間有効の定期券を来年4月までに発売すると明らかにした。消息筋によれば、料金は1500〜2000台湾元(約5644〜7526円)になる見通し。定期券利用者は、自転車シェアリング「Youbike」の乗継優待も受けられる。

張秘書長によれば、新北市との半年にわたる協議の末、今月初旬に合意が得られた。現在はメトロ、バス、Youbikeのシステムの修正に取り掛かっており、旅客輸送量の変化を考慮した上で、料金を調整したいとしている。Youbikeの優待に関しては、台北市で1時間以内に乗り継いだ場合、最初の30分が無料になる。

台北市政府交通局運輸管理科によれば、Youbikeのレンタルシステムの変更はソフト、ハード両面の設備にも関わるため、概算で6000万元(約2億2580万円)が必要となる見通し。

定期券の料金を1500元と仮定し、1カ月に20日通勤・通学する場合で計算すると、現在往復にかかる費用が75元(約282円)以上の利用者は定期券購入のほうがお得になる。

通勤時の交通費が往復88元(約331円)かかっているという新北市在住の会社員の女性は、定期券が1500元であれば購入したいと話す。一方で、通勤時の交通費は毎月1300元(約4892円)以内だという男性は、休日に外出したとしてもその月の通勤日数が少なければ損になる可能性を指摘し、「乗り放題」は購入の誘因にならないと語った。

(游凱翔、梁珮綺/編集:名切千絵)