ダイエットの始め時は誰もがうすうす感じるものだ。

しかし、いざダイエットを始めて多少結果が出た後のやめ時はいつなのか。そもそも、リバウンドが嫌でやめたくない気持ちもある。とはいえダイエットは少し苦しいときもある。ダイエットを「もうやめていい」というタイミングはいつなのか。

元プライベートジムRIZAPのチーフカウンセラーを務めたダイエットに詳しい管理栄養士の高杉保美さんに聞いてみた。



ダイエットのやめどきは?


ダイエットには、たいてい目標体重があるものだ。食事制限や運動を並行して行い、その目標体重をクリア。しかし、そこでダイエットをやめるとリバウンドが怖くてやめられない。
その場合、いつやめればいいのか。

ダイエットは目標体重をクリアすればゴールというわけではありません。無理なダイエットをして目標体重に到達できたとしても、リバウンドしてしまっては意味がないからです。ダイエットをやめていいタイミングは『自分の食生活で自然と体型コントロールができるようになった時』といえます。

コントロールができるようになれば、自然と体型を維持することができます。ストレスがかかるような無理なダイエット方法ではなく、正しい食生活でダイエットする方法を選択しましょう」

自然と体型を維持することができるのは理想的。リバウンドの不安もない。そこで、数週間〜1か月くらいで短期的に3キロ以上痩せた人が、リバウンドしないテクニックを教えてもらった。

リバウンドしないためのテクニック



1.適正エネルギー量を把握してめやすに食事を摂る
「人間の体はエネルギー消費量と摂取エネルギー量のバランスがとれていれば、脂肪が増えることはほとんどありません。痩せた状態をキープしたいのであれば、自身の適正エネルギー量を把握し、それを目安に食事を摂るようにするのがポイントです」

◇適正エネルギー量の目安の算出方法
適正エネルギー量(kcal)=標準体重(kg)×活動度(kcal)で目安が求められます。

標準体重(kg)は、「身長(m)×身長(m)×22」で求めます。

活動度(kcal)は、下記のいずれかを選択します。
・軽労働(25kcal)生活活動の大部分が座っているなど静的で、身体活動が極めて低い
・中労働(30kcal)移動、立位での通勤、家事、軽いスポーツなども行う
・重労働(35kcal)スポーツなどの運動を習慣にしている

例:身長160cmで、中労働の人の場合
標準体重=1.6(m)×1.6(m)×22=56.32(kg)
適正エネルギー量=56.32(kg)×30(kcal)=1689.6(kcal)

2.ストレスをためずにダイエットを行う
「いかにストレスをためずにダイエットができるかによっても変わってきます。ストレスがあると、コルチゾールというホルモンが大量に分泌され、脂肪の合成や筋肉の分解を促進させる働きがあります。ダイエットにおいてストレスをためないことは、リバウンドを防ぐ最も重要なポイントといえます」

◇ストレスをためないアイデア
「ストレスをためないようにするには、ダイエットをする際に、我慢できる範囲の自分のルールを作っておくといいです。
例えば、『一日一回だけ、昼間に少量のチョコレートはOK』、お酒を飲むのであれば『ハイボールを2杯まで』など。最初からストイックになるよりも、心の健康も大切にしながら行っていくのがいいでしょう」

(石原亜香利)