仙台戦では2度の決定機を仕留められず。次節の大宮戦で、移籍後初ゴールは生まれるか。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ2節]磐田0-1仙台/3月4日(土)/ヤマハ
 
 磐田対仙台戦において、奥埜博亮のビューティフルゴールと並ぶハイライトシーンが、20分、21分と立て続けに迎えた川又堅碁の決定機だった。
 
 CKのこぼれ球を拾った川辺駿が右サイドからクロス。仙台のGK関憲太郎の足に当たってゴール前にこぼれてきたボールを、川又は利き足とは逆の右足で仕留めに行ったが、DFにコースに入られてチャンスを逃した。その直後には、中村俊輔のCKにバックステップしながらヘディングシュートを試みるも、シュートはポストに嫌われてゴールならず。流れは徐々に仙台へと傾いて行ってしまった。
 
「俺のせいですよ、今日は」
 
 試合後のミックスゾーン(取材エリア)で、川又はそう切り出した。
 
 中村俊も「(今日の敗因は)川又っすね。右足で決めていれば」と発破をかけていたが、あくまで結果論ながら、ゴールが決まっていればおそらく結果は違ったものになっていただろう。しかも、川又は「今日は決まる雰囲気はあった」と感じていたという。それだけに、決定機を仕留められず、「FWの仕事をしてない」という自責の念は強かったに違いない。
 
「最初(20分)のチャンスに関しては、『なんであんなに力を入れたんだろう』というくらい、力が入り過ぎていた。良い時間帯で点が入らないと、こういう試合になってしまう。俺が決めるか決めないかだったと思うし、もったいなかった」
 
 もっとも、前線で孤立し、シュート0本に終わった開幕戦に比べて、手応えがあったのもまた事実だ。
 
「前半は非常に良かったと思います。俺の動き出しの後に、そのスペースをアダ(アダイウトン)だったり、ヨシくん(太田吉彰)が上手く使ってくれていたんで。ボランチが前を向いた瞬間の動き出しはみんな連動していましたね。俺もコンディションは悪くないし、良い感じで毎週、自分をコントロールできていると思っているので、次は(ゴールを)取りたいっす」
 
 川又が決めるか決めないか――。そこに新生ジュビロの命運はかかっている。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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