秋はセキュリティソフト更新シーズン! 不要ソフトの自動削除まで?最新のリスクと対策方法とは

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毎年10月前後になると、セキュリティソフトメーカー各社から新バージョンが発表される。安全にパソコンを使うためには、セキュリティソフトは常に最新の状態にしておくことが必要だ。

このタイミングで、更新状況は大丈夫か、確認しておこう。

13日に、カスペルスキーの最新ソフト「カスペルスキー セキュリティ 2017」が登場しているので、カスペルスキーの対応を参考に、最新の脅威や、最新のセキュリティソフトが搭載する機能について見てみよう。

●最新の脅威は身代金を要求するランサムウェ
常に新しく作られるウイルスなどの脅威に対抗するため、セキュリティソフトの更新は欠かせない。古いソフトを使い続けていると、新しい脅威を発見したり対策したりすることができなくなるためだ。

現在、世界的な脅威となっているのが、「ランサムウェア」というウイルスだ。
日本では、「身代金要求型不正プログラム」とも呼ばれている。

「ランサムウェア」は、
パソコンに感染すると、ロックをかけて使用不能したり、ファイルを暗号化して開けなくなくしたりする。そして、ロックを解除して元に戻すために、お金を支払うようにと、「身代金」を要求するのだ。

特に企業のパソコンなどでは、使用不能になることで業務に支障を来すため、しかたなく身代金を支払ってしまうこともある。

しかし、実際には、「身代金」を支払ったからといってロックが解除されるとは限らない。


カスペルスキーの発表によると、2016年の第二四半期(4〜6月)で、日本ではランサムウェアの検知ユーザー率が2.4%と、各国と比べてもっとも大きい数字となっている。

対岸の火事、他人事ではなく、日本でまさに広がっている脅威なのだ。

「ランサムウェア」の感染は、迷惑メールや改ざんされたサイトから不正サイトへ誘導されることなどからおこる。

近年の最新セキュリティソフトウェアでは、各社とも「ランサムウェア」対策を行っている。
たとえば、
以前から搭載されているウイルススキャンによる検出、迷惑メール対策、ウェブ脅威対策なども、ランサムウェアをターゲットとする機能が強化されているのだ。

また、ウイルスバスターなどを発売する、トレンドマイクロは、「ランサムウェア ファイル復号ツール」を無償提供するサービスなども行っている。

●ソフトを断捨離するユニークなセキュリティソフトも登場
もう1つ、ランサムウェアをはじめとした脅威への対策として必要なのが、使用しているソフトウェアの脆弱性をふさぐことだ。

特に、ブラウザーやFlash、そのほかのネットワーク接続するソフトウェアに脆弱性があれば、そこを攻撃されて、不正プログラムの侵入を許してしまうことがある。

カスペルスキーの最新セキュリティソフトでは、こうした対策が必要なソフトウェアに対するユニークな機能「ソフトウェアアップデーター」を搭載している。

この機能は、各ソフトウェアで必要なアップデートプログラムを自動的に定期検知しておき、必要があれば1クリックでまとめてアップデートを実行できるというものだ。

たとえば、
特に攻撃を受けやすいのはFlashだが、アップデートを定期的にチェックするのは面倒だし、複数のブラウザーにFlashのプラグインが入っている場合もある。
こうしたケースでも、ソフトウェアアップデーターを使用することで、まとめてアップデートができるというわけだ。

また、安全性に問題があるソフトや、しばらく使っていないソフトを自動で検知して、削除を促す「ソフトウェアクリーナー」の機能もある。
使わないソフトを断捨離することで、ハードディスクをスッキリできるだけでなく、安全性も高められるのだ。

そのほか、最近では感染被害の対象もWindowsパソコン以外に、スマホにも広がっている。

各社ともマルチデバイス対応を進めていて、カスペルスキー セキュリティ、ウイルスバスター、ノートン セキュリティ(シマンテック)などの主要セキュリティソフトは、いずれも、WindowsだけでなくMac、Android向け製品もラインアップしている。

これらもあわせて使うことで、安全を守ろうというわけだ。