By Andrew Fecheyr

iPhoneやMac、iPad、Apple WatchなどApple製品が多数取りそろえられており、実機に触ったり店員さんからアドバイスを受けたりすることができるのがApple Storeです。世界中の都市部に存在し、日本には8店舗が存在するのですが、そのApple Storeの「未来像」をAppleが明かしています。

Apple just revealed the future of its retail stores | The Verge

http://www.theverge.com/2016/5/19/11715726/apple-flagship-store-opening-san-francisco-photos

サンフランシスコの都市部にある街の象徴・ユニオンスクエア公園の近くに、Appleの小売店舗であるApple Storeが存在します。



この店舗は2016年5月にオープンしたばかりの店舗だそうで、42フィート(約12.8メートル)のガラス扉、2フロア構造、6Kスクリーン、そしてカスタマーサポートの近くには木が置かれています。



加えて、外にはApple Storeの一部ではないものの、街のコミュニティである公園が存在し、ここでは無料Wi-Fiが提供されていたり彫刻家のRuth Asawa氏が作った噴水が置かれています。この店舗は、Appleの抱く「未来のApple Store像」に最も近いものだそうです。



アメリカの西海岸側のフラグシップストアとしてオープンしたサンフランシスコ店は、Appleのパートナー企業であるイギリスのフォスター・アンド・パートナーズにより設計されました。

記者向けの内覧会ではAppleのアンジェラ・アーレンドツ氏が「この新しい店舗は、未来のApple Storeのスタンダードになります。Apple Storeは街のコミュニティのひとつになるのです」とコメントしており、Apple Storeを誰もが使える街の公園などのコミュニティの一部と統合することを望んでいることを明かしています。



Apple Storeはオンライン上での売上に匹敵する収益をあげることはできませんが、世界中の都市部で顧客とのコミュニケーションの場として大きな役割を担ってきました。

ニューヨークの5番街にあるガラスキューブの入り口が特徴的なApple Storeや、トルコ・イスタンブールのApple Storeなど、これまで多くのApple Storeがノーマン・フォスター氏により設計されており、これらは都市の景観の一部に溶け込んでいます。また、実店舗はApple製品を実際に手にとって体験できる貴重な場所でもあり、「我々はApple Storeを最も大きな製品と考えています」アーレンドツ氏。



Apple Store内に設置された対面でカスタマーサポートを受けることのできる「Genius Bar」は、新しい店舗では「Genius Grove」になっており、文字通り木々が置かれたオープンスペースでカスタマーサポートを受けられるようになりました。さらに、「写真」や「Apple Music」「iOSアプリ」などの専門家が配置されており、それぞれのテーマに即したアドバイスが受けられるようになっているとのこと。



2階には広めの会議室のようなスペースも用意されており、ここではアプリデベロッパーやスタートアップがアドバイスを受けられるようになっているそうです。また、6Kスクリーンも2階に設置されているので、MacやiOSを中心に据えたクリエイティブセッションがここで開催されることになる模様。



「我々は、自分自身が働く都市との間に深い関わりを持っています。そして、建築物がコミュニティで果たす役割の重要性にも気づいています」と、Apple Storeのディレクションに深く関わっているチーフデザイナーのジョニー・アイブ氏。さらに、アーレンドツ氏は「我々は『Appleで会おうぜ』と人々が言うようになることを望んでいます」と、未来のApple Store像について語っています。