ドジャース・前田健太【写真:田口有史】

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黒田の親友・カーショーも前田を絶賛「彼は全てを成し遂げた」

 ドジャース前田健太投手が6日(日本時間7日)、メジャーデビュー戦となった敵地パドレス戦で6回5安打4奪三振無四球無失点と快投し、4回にはメジャー初ホームランも放つ大活躍を見せた。7-0での勝利に貢献し、初登板初勝利を手にした日本人右腕のバッティングに、メジャー最強左腕の同僚クレイトン・カーショー投手も脱帽している。MLB公式サイトが報じている。

 パドレス打線を無失点に抑えていた前田が敵地を騒然とさせたのは4回だ。1死走者なしで相手先発キャッシュナーのスライダーをレフトスタンドへ運んだ。

 この衝撃の一発に誰よりも興奮したのが、ダッグアウトのカーショーだった。前田の大飛球の行方を見届けると、エースは両手を天に高々と突き上げてガッツポーズ。狂喜乱舞のまま、前田をベンチで迎え入れた。

 現広島の黒田博樹投手がドジャースに移籍した08年に、ともにメジャーデビュー。ベテラン右腕が11年シーズン限りでドジャースを退団し、ヤンキースに移籍するまで、キャッチボール相手を務めた。記事によると、黒田の親友であり、親日家でもあるカーショーは「彼が我々ができると信じていた全てを成し遂げたね。ホームランも打ったんだから、敵わないよ」と脱帽したという。

「バッティングまで出来たら、リトルリーグの世界だよ」

 2011年に最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手3冠に輝いたカーショウは、28歳にしてすでにサイ・ヤング賞を3度受賞しただけでなく、2014年にはシーズンMVPにも輝いたメジャー最強投手だ。

「彼の打撃練習を見ていたから、彼が(バットでも)実力者であることは分かっていた。でも、僕はメジャーで8年間プレーしていて、ホームランは1本だけ。だから、すごく強い印象を受けたんだ。いいピッチングをするとはみんな思っていたけど、バッティングまで出来たら、リトルリーグの世界だよ」

 記事によると、カーショーはPL学園高時代にエースで4番だった前田の打棒に感服していたという。アリゾナでのスプリングトレーニングでも、前田は打撃練習でホームランを連発。豪打の理由は日本製のバットが理由だとして、投手陣が練習中に前田のバットを次々と使ったというエピソードもあった。メジャーデビュー戦で前田が見せつけた二刀流の実力に、チームメートも驚きを隠せない様子だった。