大みそか恒例のNHK紅白歌合戦への出場が決まった「μ’s(ミューズ)」。2015年ついに劇場アニメ化を果たした人気アニメ「ラブライブ!」に登場するスクールアイドルユニットだ。各メンバーを演じた女性声優9人がμ’sになって、アニメ版と同じ熱量のあるパフォーマンスを披露する。

そんなラブライブ!ならびにμ’sとのコラボレーションヘッドホンが、オンキヨー&パイオニアイノベーションズから発表されたのは、つい先日のこと。期間限定の予約販売で完全受注生産。通販サイト「ONKYO DIRECT」でのみ購入でき、販売期間は2016年1月15日15時まで、とまだ少し余裕はあるが、いったん予約が締め切られるほどの人気ぶりを見せている(※12月24日より予約販売は再開されている)。販売価格は24,800円(税別)。今回は、このコラボモデルの見どころを紹介しつつ、ベースモデルに使われているヘッドホン「SE-MX8-K」で音質もチェックしてみた。

ラブライブ!とは? μ’sとは?

アニメ「ラブライブ!」は、廃校のピンチにある女子高を救うため、生徒がスクールアイドルグループ「μ’s(ミューズ)」を結成して奮闘する物語。2010年に雑誌の読者参加企画から始まったもので、同年にファーストシングルを発売。以降、継続的にCDをリリースしていくほか、主人公を演じる声優たち9人がμ’sとして精力的にライブも開催。コミック、テレビアニメ、スマートフォンゲームなど幅広い展開が始まり、人気が急上昇した。企画当初は決して順風満帆とはいえなかったが、熱量のあるライブパフォーマンスなどを通して、着実にファンを増やしていった。

パッケージもハウジングもキャリングケースもラブライブ!尽くし 全9種類

コラボモデルの見所は大きく3つ。1つ目がμ’sメンバー全員のシルエットが描かれたオリジナルパッケージ。「μ’s」「ラブライブ!」のロゴが箔押しされているほか、さらにメンバー別のロゴシールも貼ってある贅沢なものだ。

2つ目がオリジナルデザインのキャリングケース。表面に各メンバーのエンブレムと名前があしらわれている。3つ目が本体ハウジング表面のフェイスプレート。装飾の凝った作りになっており、μ’sロゴを凸型プレス加工しているほか、金属プレートのふちどりをダイヤカットで処理し、文字などはレーザー彫刻で仕上げているというこだわりぶりだ。

ラインアップは全9種類。それぞれハウジングフェイスプレートのデザインが異なる

ラインアップは全9種類。それぞれハウジングフェイスプレートのデザインが異なる

各メンバーのシルエットが描かれたキャリングケース

各メンバーのシルエットが描かれたキャリングケース

オリジナルパッケージ

オリジナルパッケージ

ベースモデル「SE-MX8」の特徴

続いて、コラボモデルのベースとなるSE-MX8-Kの特徴を見ていこう。

SE-MX8-Kは、密閉型のオーバーヘッド型ヘッドホン。クラブミュージックのリスニングに適した重低音向けチューンを採用した、Pioneerブランドの「Superior Club Sound(スーペリア クラブ サウンド)」シリーズにラインアップされている機種で、同シリーズの最上位モデル「SE-MX9」の1つ下に位置づけられている。

最上位モデルとの大きな違いは搭載するドライバーの大きさで、SE-MX8は40mm口径、とSE-MX9に比べて10mmほどサイズダウンしている。ドライバーは、駆動力を高める大型のマグネットとCCAW(銅被覆アルミニウム線)ボイスコイルを採用し、「透き通った中高域再生と豊かで迫力のある低域」を実現。加えて自社開発の振動板を採用することで、低歪化、低域感度の向上、広帯域再生を可能にしており、再生周波数帯域は5Hzから40kHzのワイドレンジ仕様だ(SE-MX9は6Hz〜40kHz)。

さらに、ハウジング外部に設けられたチャンバー(空気室)構造により、低域のレスポンスと遮音性を向上。ハウジングのフロント容積を増やし重低音と空気感を出すことで、クラブフロアにいるような臨場感ある音作りをしているという。この雰囲気がアニソンとの相性も高い。

装着感については、肉厚の立体縫製のイヤーパッド。クッションには低反発ウレタンを使用し、表面にはレザータイプの布地を張るなど、肌触りよくしつつ密閉性を高めた。

音質インプレッション

今回、ベースモデルとなるSE-MX8-Kを使用して、音質をチェックした。プレーヤーはCyain「N5」。接続はシングルエンド。

密閉型とは思えないほど抜けがよく、こもりの少ない音だ。音の精細さも感じることができ、低音の量感はただ強いだけでなく楽器の音を表現している。曲の雰囲気を残しつつノリのよく仕上げた絶妙なトーンバランスだ。

コラボモデルということで、NHK紅白歌合戦でも披露される、TVアニメ第2期のオープニングテーマ「それは僕たちの奇跡」を聴いてみた。ベースとドラムスの張り出し感が若干強くなる。ベースラインは、鋭くはないが膨らみすぎてもいないため、ボワボワした感じがなく、素材のよさが残った音だ。そこに、抜けのいいボーカルが走る。シャープさが特徴的で、ベースラインとボーカルのメリハリのついたサウンドプロポーションだ。

また、テレビアニメ第1期のオープニングテーマに採用された「僕らは今のなかで」に収録されたカップリング曲「WILD STAR」を聴いてみた。こちらは打ち込み系で暗い雰囲気がある楽曲。左右の広がりがスムーズで、ボーカルが自然にセンターに定位する。独特なスケール感を持ったサウンドが特徴的だ。高音と低音が激しく入り混じった音だが、刺さらない絶妙なチューニングになっている。

まとめ

完全受注生産の予約販売のみというプレミアムなヘッドホンだが、音もかなりのクオリティーだ。価格は約24,800円(税別)と、ベースモデルから比べると若干(5,000円程度)高めだが、ハウジングのオリジナルデザインなどを考慮すると、コラボモデルにしてはそれほど高くないのがうれしいところだろう。予約販売は再開しているものの、販売ページには予約受付期間において販売を終了する場合があることが書かれており、また締め切られる可能性もある。気になる方は早めに予約しておいたほうがいいだろう。

NHK紅白歌合戦で披露されるステージパフォーマンスにも注目だ。

「ラブライブ!μ'sメンバーカラーのハイレゾ対応ヘッドホン SE-MX8-k」


>> 人気アニメ「ラブライブ!」とパイオニアのクラブ向けヘッドホンがコラボ! の元記事はこちら