泉本 行志 / 株式会社アウトブレイン

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ビジネス上の問題を解決しようとするとき、
すばやく分析を行って、
これだ!という解決策がすんなり見つかれば、
あとはその策を実行するのみ。

でも、中には混沌とした状態から始まるプロジェクトも多くあります。

情報を探りながら少しずつ状況を理解して、
仮説を立てながら、分析を進めて、解決策を見極めていく。

さらに、こういったプロジェクトを複数同時にマネージしていくとなると、
1つ1つじっくり考えながら進んでいくということが、
実際にはなかなかできません。

そうなると、情報収集が進み、より正確な状況が判明して、
本来解決すべき問題あるいはとるべき対策が
既に変わっているにも関わらず、
最初に立てた解決策案に引きずられて、
問題と解決策がマッチしないということが起こります。

そんなわけないでしょう!

と思うかもしれないですが、

複数メンバーで、複数の問題解決に同時進行であたっていると、
必ずしもメンバー同士、情報をタイムリーに、同じ深さで
理解していないため、こういったことが起こり得ます。

こうなると、何となくお互いしっくりきてない状態でプロジェクトが進み、
無駄なアクション、意味のない議論に時間を費やしてしまったという
結果に終わります。

こうならないためにも、
「今やろうとしているアクションって、どんな問題を解決するためのものか?」
と常に問うことが重要。

そうすることで、
「それって、実は解決すべき問題ではなくなったはず」
「これは、本当に解決すべき問題に対して的外れなアクションでは」

といったことにふと気づくことがあるかもしれません。

しっかり問題を分析し定義してプランを立て、
じっくり進めていけるプロジェクトならいいですが、
実際の現場では、必ずしもそうではありません。

不確実な状況下でも前進するために、
目的を押さえ、解決すべき問題は何かということを、
常に振り返りながら進むことが肝心です。