父を自殺で失ったチャーリー・アダム、選手の精神疾患を語る

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9月28日、『Mirror』は「ストーク・シティに所属しているスコットランド代表MFチャーリー・アダムは、サッカー選手の精神的問題について話した」と報じた。

かつてリヴァプールでもプレーしたことで知られるアダム。彼の父親に当たるチャーリー・アダム・シニアもサッカー選手であったことで知られるが、2012年12月17日に自殺を図り、この世を去っている。

古くはセバスティアン・ダイスラーが若くして現役を退くことになり話題になったが、近年のサッカー界ではさらにメンタルヘルスの問題は大きくなっている。

2009年にはドイツ代表GKロバート・エンケが電車に飛び込み命を落として大きな事件となり、2011年には元ウェールズ代表MFギャリー・スピードが首吊り自殺をした。


昨年には鬱病を抱えていることで知られる元PFA(英国プロサッカー選手組合)会長のクラーク・カーライル氏が、最終的に一命を取り留めたものの大型トラックに飛び込むという危険な事故を起こしている。

あまり話題にはならなかったものの、ドイツでもヘルタ・ベルリンやザンクト・パウリなどに所属したアンドレアス・ビーアマンが闘病の末に自ら命を絶っている。

父を失った経験を持っているアダムは、精神的な問題を抱えている人々については、誰かに話をする機会があれば自殺をすることはなかったと話し、支援の改善を訴えている。

チャーリー・アダム
(ストーク・シティMF)

「(サッカー選手の精神的問題をモニターする活動は十分に行われているか?)

フットボーラーで、そして良い給料を貰っていても、我々はあくまで人間であり続けるし、誰の人生にも苦しい時間が訪れるものだ。

助けはあると思う。しかし思うのは、そのような精神状態にあったとき、誰かにそれを話すことは難しいんだ。

もしそのような種のプレッシャーに押しつぶされそうに感じているなら――あるいは、闇の中に入っていこうとしているならば、それは自殺を考えることに近づいている。

最も大きいものは、誰かに一番難しいものを話すことだと思う。

我々はいつも『なぜ彼は誰にも電話をかけなかったんだろう?』と言う。しかし、もっとも難しいのはそれらを人に話すことなんだよ。

もし、彼が自殺する1時間前に誰かに話したならば、きっと今日もここにいたはずだ。しかし、あいにく、彼はそうならなかった」