部員10名の芝浦工大高が打ち勝つ野球で本大会出場!

投打で活躍を見せた國広(芝浦工大高)

 わずか10人の芝浦工大高。新チームスタート直後は9人で、そのあと1人が入部したが、実質9人で野球をしている。 また前チームのレギュラーは殆ど少ないということもあり、まだ守備、走塁で課題を抱えており、この試合の失策数は「8」。率いる石川監督も「打って勝つしかないです」と語るように、まさに打ち勝った試合だった。

 1回表、都立三田は一死二、三塁から4番山中の右中間を破る適時二塁打で2点を先制。さらに2回表、一死満塁から2番の適時打で3対0と2回まで3点のビハインド。2回裏、国広の適時打で1点を返し、5回裏、一死満塁のチャンスから4番堀田の適時二塁打で同点に追いつくと、5番大熊の犠飛で勝ち越しに成功する。7回表、1番盛谷が安打で出塁。さらに盗塁を決め、チャンスを作ると、二死三塁から4番山中の中前適時打で4対4の同点に追いつく。 8回裏、芝浦工大高は、二死から連打でチャンスを作り、打席は2回裏に適時打を放った国広。ストレートを狙っていた国広は高めのストレートを強振し、左中間を破る適時二塁打で2点を勝ち越すと、9番門倉も左前適時打を放ち、7対4と差をつける。

 3回以降、変化球中心の組み立てでしのいだ国広が4失点完投勝利で本大会出場を決めた。試合後、石川監督は「まだ課題は山積みですが、一戦一戦ごとに成長していて、我々を驚かせる活躍を見せています」と語るように、ビハインドからの展開でも、しっかりと粘り強く試合運びができていた。

 10月9日に本大会が開幕するが、またここでも課題を見出していく大会となると話す石川監督。この1年で、9人でも戦えるチームを目指す。

(文=河嶋 宗一)

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