【秋季千葉県大会】秋から熾烈な千葉を制するのは?注目校、注目選手を一挙紹介!

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 9月19日から開幕する千葉県大会。今年は投手、野手ともに能力が高い選手が揃い、さらに各強豪が散らばり、激しい戦いが繰り広げられることが予想される。各ブロックの注目校、注目カード、注目選手を紹介していきたい。

夏準優勝の習志野のブロックには千葉英和、千葉商大付など強豪がずらり

内山 京祐(習志野)

 夏準優勝の習志野は、強打者の吉野 海都、本塁打を打つパワーと技術を兼ね備えた打撃と堅実な守備をウリとする内山 京祐、俊足巧打のセンター・加藤 駿など野手の逸材が集結。破壊力・機動力ともに県内屈指の実力を誇り、この秋も上位に勝ち進む実力が備わっているだろう。また二次予選で千葉日大一、成東、暁星国際を破り県大会出場を決めた幕張総合も注目チームの1つ。突出した個性を持った選手はいないが、チーム力で上位を狙う。

 また、近年力をつけている千葉学芸は稲毛と対戦するが、稲毛もしぶとい試合運びを見せるチームであり、この対決も見逃せない。

 千葉英和のブロックには、横芝敬愛、千葉商大付、中央学院、松戸馬橋と好チームが集まる。千葉英和は、1年からマウンドに登っている坂上 聖の成長がカギを握る。また、もともと投打に逸材が揃うチームだけにどんな選手が出てくるのかも注目だ。横芝敬愛はエースの伊藤 翔が調子を上げることができるか。打線は上位を打つ走攻守三拍子揃った強打の二塁手・高上 幸大を軸に勝負強い打撃を見せていきたいところ。

 千葉商大付は小山 裕輝、吉山 栄太と打力が高い野手が揃っているが、なかなか打線の状態が上がらなかった。打線の調子が上がってくれば怖い存在になりそうだ。松戸馬橋は一次予選の代表決定戦で東海大浦安を破ったチーム力の高さがウリ。初戦の相手は中央学院。中央学院は浅野 辰樹、平川 慎悟の2枚看板が残っており、また打線の状態も上向きで、この秋も上位を狙えそうだ。

粘り強さがウリの東京学館浦安、好投手・安藤擁する銚子商が軸

 一次予選で千葉商大付を破り(試合レポート)県大会出場を決めた東京学館浦安は、試合を作れる投手が揃っている。また打線も、長打力のある4番高橋 聖人が勝負強く、いかに高橋の前に走者を溜められるかがカギになりそうだ。また伝統校・市立柏と近年力をつけてきている成田国際の対決も注目だ。また一次予選で千葉経大附を破った検見川もチーム力が高く、2013年秋以来の2年ぶりの8強を狙う。

 銚子商は好投手・安藤 大賀が勝てる投手へとレベルアップを遂げているか。1年時から135キロ前後の速球を投げることができていた投手なだけに、県内屈指の実力を見せていきたい。また志学館は前チームからエースを務める小林 功汰が、ゲームメイクがしっかりと出来る好投手で、夏を超えて成長した姿を見せられるかに注目したい。また同ブロックでは復活を誓う千葉経大附が東京学館と対戦。粘り強い戦いで上位を目指したい。

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尾身 健太朗 (成田)

 このブロックの注目は好カードが非常に多い。千葉敬愛と成田が初戦で対決することとなった。千葉敬愛は伸びのある直球を武器にする石松 卓己の投球がカギを握る。成田は130キロ後半の速球を投げ込む尾身 健太朗、常時130キロ台の速球で勝負する鈴木 凌賀、バットコントロールの良い打撃、フットワーク軽快な遊撃守備が魅力の花嶋 悠吏、長打力のある大型三塁手・酒巻 翔と能力が高い選手が揃っており、上位進出に期待がかかる。

 またこのカードの勝者は今夏甲子園に出場した専大松戸と我孫子の勝者と対戦するが、専大松戸は伸びのある直球を武器にする斉藤 健吾、強打者・丸茂 弘汰が中心。経験が少なく手探りな秋となるが、地力の高さを見せていきたい。

 昨夏甲子園出場の東海大望洋は柏日体と対戦。東海大望洋は140キロ右腕・島考明、峯尾 京吾のバッテリーの成長が不可欠。柏日体も攻撃力が高く、激しい争いが予想されそうだ。

 そして個人で注目なのは川口 廉(千葉黎明)。細身の体型だが、バランスの良い投球フォームから繰り出す130キロ後半の速球、キレのあるスライダーを投げ分ける右の本格派で、順調に伸びればドラフト候補として期待がかかる。ただ、なかなか勝ち切れていないのが課題。この秋は勝てる投手となることができるか。

 またこの夏の千葉大会でシード校となった沼南と、柏南が初戦で激突。この試合にも注目だ。

優勝候補・木更津総合を阻むのは??

早川 隆久(木更津総合)

 市立船橋は二次予選で松戸国際を破った柏中央と対戦。1年から試合に出場している柄澤 侑也の長打力に注目。また選手層が厚いチームであるので、新戦力の登場にも注目だ。拓大紅陵は、一次予選で木更津総合にコールド負けしたが、長打力のある本多 正典、走攻守でセンスのあるプレーを見せる松尾 康平、技巧派左腕・小林 李空を中心に粘り強く勝ち上がっていきたい。

 昨秋優勝の木更津総合は、今年も千葉県をリードする実力が備わっている。エース早川 隆久は出所が見難いフォームから繰り出す135キロ前後の速球、キレのあるスライダー、カーブのコンビネーションが嵌ったときは攻略困難。さらに打線も、1年生4番・山下 輝、強打者・峯村 貴希には県内上位クラスの打撃技術、長打力がある。このチームの強みは初球から打ち損じすることなく打ち返すことができる点。初球から凡退してしまうと淡泊と受け取られてしまうが、木更津総合にはそれがない。秋の段階でかなり精度が高い打撃が実践できている。

 2年連続の選抜を狙う木更津総合だが、選手の個々の能力の高さは前チームを上回るものがあり、試合を経ていくごとに強さが増していくようであれば、この秋も優勝が狙えそうだ。また伝統的に強力打線を作り上げる流通経済大柏が、木更津総合の対抗馬となっていくかにも注目をしていきたい。 

 この秋も初戦から激しい戦いが予想され、思わぬ番狂わせも起きるかもしれない大会となっている。この厳しい戦いの中から、関東大会でも上位を狙えるチームが出てくることを期待したい。

(文=河嶋 宗一)

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