池田vs鹿児島商
江口（池田高等学校）
池田は2回、先頭の5番・川路裕貴（2年）のライトオーバー三塁打を皮切りに、7番・中里真晃（2年）の犠牲フライで先制した。
3回には無死一三塁から3番・時政智行（2年）がセーフティースクイズを決め、5番・川路のセンターオーバー二塁打に相手の中継プレーの乱れや暴投などが続いて、一挙4点を奪い序盤で主導権を握った。 4回からリリーフしたエース庵下竜生（2年）が踏ん張って失点を食い止めた鹿児島商は6回裏、一死二三塁とチャンスを作り、3番・日�眞厂錙�2年）のライト前タイムリーで1点を返した。
池田は8回表二死から代打・松尾龍之介（1年）がレフト前ヒットで出塁。9番・盛喜隆太（1年）の右中間三塁打、1番・小村泰生（2年）のレフト前ヒットと連続タイムリーが飛び出して2点を加え7点差とした。その裏、7回まで好投したエース江口将平（2年）をリリーフした右腕・中里が走者を出しながら無得点に抑え、コールド勝ちした。
池田が序盤の大量点で主導権を握り、鹿児島商にコールド勝ちで1991年の創部以来、初めてとなる県大会のシード権を勝ち取った。
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試合シーン
「優勝を狙っていたので、準決勝で負けた悔しさがあった」と上水樽洋平監督。準決勝の鹿児島南戦は9回に中里のソロホームランで同点に追いつきながら、無念のサヨナラ負けだった。「ベンチで考えていたことと選手たちがやろうとしていたことがうまくかみ合わなかった」と上水樽監督。試合前も入念にミーティングを繰り返し、前日の反省点や修正点、試合でやるべき役割などを確認し合った。
「（準決勝、決勝と）連投になるということで、きのうは次のことを考えて目の前の相手に集中できなかった」とエース江口。この日は立ち上がりこそ連投の疲れもあってか、制球が定まらず球数も多かったが、味方が序盤で大量リードを奪ったことで心強く投げることができた。「攻撃との連動、守備との連携を考えながら投げられた」と江口。3回以降は少ない球数で打たせて取る投球が冴えた。
前日に江口が140球以上投げているため、上水樽監督は「継投がポイントになると考えていた」。終盤8回に江口のところで送った代打・松尾がヒットでつなぎ、前日は2番で結果を残せなかった森喜が長打でつなぐなど、選手起用、戦術が見事にはまり、攻守がきっちりかみ合っての快勝だった。
今大会は初戦で樟南を下し、5試合を戦って甲南、鹿児島玉龍、鹿児島商と名だたる強豪校に勝って、初めてのシード権を勝ち取った。「選手が頑張ってきたことが結果に出て良かった」と上水樽監督。エース江口は「今まで勝てなくて悔しい思いをしてきた先輩たちの分も、県大会でも勝って、池田野球部の名前を広めたい」と来たる秋への決意を語っていた。
（文＝政 純一郎）
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