夏バテ予防にとるべき栄養素とメニュー
夏の就活は体力勝負。暑い日差しの中を歩きまわらなければならないこの季節に、気をつけたいのが「夏バテ」です。体力をつけるにはどんなものを食べればいいのかわからないというあなたのために、夏バテ予防に効果的な栄養素やメニューを、管理栄養士の磯村優貴恵さんに教えていただきました!
■とるべきは「エネルギー」と「ビタミンB群」
「夏バテ予防にはエネルギー源と呼ばれる炭水化物・脂質・たんぱく質と、ビタミン・ミネラル・食物繊維を摂取することが大切です。特に、エネルギー源が不足すると、ガソリンの入っていない車と同じような状態に陥り、夏バテしやすくなりますので、まずはきちんと食事をとることを心がけましょう。
エネルギー源を含む食品といえば、なんといってもお米です。特に栄養価の高い胚芽米などがおすすめ。同じように栄養価が高いとされるお米に玄米がありますが、こちらは食べ慣れていないと消化不良を起こすこともあるので注意が必要です。
また、エネルギー源と一緒に摂取しなければならないのが、ビタミンB群です。ビタミンB1は糖質、B2は脂質、B6はたんぱく質の代謝を促す作用があります。これらは大豆や納豆・雑穀米・豚肉、そしてマグロやカツオなどの赤身魚に多く含まれているので、エネルギー源とビタミンB群、この二つの栄養素を一緒にとって夏バテ知らずの体になりましょう!」(磯村さん)
■夏バテ予防には、なにを食べるといいの?
「上記の栄養素が摂取できる、夏バテ予防に最適なメニューは、マグロの山かけ丼です。ご飯でエネルギー源(雑穀ご飯だとなお良し!)、マグロでビタミンB群を補給。さらに、とろろには滋養強壮効果もあるので、一食でバランスの良い栄養補給が望めます。そのほか、豚のしょうが焼きも夏バテ予防に効果的なメニューのひとつ。どうしても料理する時間がないときは、胚芽米に大豆や雑穀米を入れて炊けば、栄養価がグッとUPしますよ。
また、飲み物で手軽に栄養補給したい場合は、グレープフルーツなどの柑橘系果物で作った100%果汁ジュースがおすすめ。グレープフルーツに含まれるクエン酸には疲労回復効果が期待されているので、歩きまわって疲れた体を癒やしてくれます。ミキサーにかけるだけで簡単に作れるので、ぜひ一度試してみてください!」(磯村さん)
■まずはしっかり食事をとることを忘れずに
「夏バテ予防には、特別なものを食べるよりも基本的な食事をしっかりととることが重要です。ずっと室内にいるのに夏バテ気味の人は、内臓が冷えている可能性があります。温かい飲み物を飲むなどして、体の中を温めてあげましょう。
ご飯をきちんと食べると、栄養がいきわたり、顔色が良くなります。さらに、よくかんで食べることで口角が上がり、面接での印象UPにもつながりますよ」(磯村さん)
就活本番の今、「夏バテで力が出ない……」なんてことにならないように、日頃からしっかり食事をとってコンディションを整えましょう。
文・すも(清談社)
磯村優貴恵さんプロフィール(http://profile.ameba.jp/yukierecipe/)
大手ダイエット専門のエステサロンにて、エステティシャン・管理栄養士としてお客様の体を内側・外側の両面からサポート。その際に具体的な料理提案の必要性を感じ、和食やカフェのキッチンスタッフとして約3年間厨房に立つ。その後、特定保健指導を経て独立。現在は、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるようレシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。