イチローや錦織圭も、Mr.Childrenがスポーツ選手から愛される理由

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スポーツ選手は練習中や試合前に音楽を聴くことで心の支えにしたり、集中力を高めたりするという。数多くの歌手の中でもMr.Childrenが好きでよく聴くと答えるアスリートがとても多い。特に1998年発売の「終わりなき旅」はアスリート人気が異常に高い曲であり、様々な選手が好きだと答えている。
今回はミスチルを聴いているという一流アスリートたちを紹介していこう。

Mr.Children好きの野球選手たち】


イチロー
オフのイチローの様子が紹介されたTV番組「イチ流」にてミスチルをよく聞くと告白し、ミスチル好きが判明。
2009年には、試合前に仲が良い選手がイチローのiPodを取り上げてクラブハウスで曲流しており、その曲が「終わりなき旅」であったことがスポニチで紹介された。また、イチロー出演のCMで「365日」がBGMで使われたことがあったが、イチローは撮影の時にこの曲を聴き絶賛していたという。(「イチロー10年物語」参照)

・川崎宗則
憧れのイチローがミスチル好きだからという理由からミスチル好きに。Twittterではミスチルを聞いたりカラオケで歌ったりしていることをよく呟いていた。(カラオケ18番は「口笛」らしい)また、自身がパーソナリティを務めたオールナイトニッポンでは「終わりなき旅」を流した。

・松坂大輔
Twitterで着うたはなにかと聞かれた際、「365日」だと回答した。また、それ以外だと「HANABI」「旅立ちの唄」「Sign」 「Tomorrow never knows」「かぞえうた」がミスチルの曲の中では好きだと答えている。

・田中将大
よく聴く音楽は何かとの雑誌の質問にMr.Children、嵐、西野カナと答えていた。(『別冊宝島「田中将大」完全読本』参照)
そして日本時代には「HANABI」を自身の登場曲にしていた時期もあった。

・藤浪晋太郎
阪神の若きエース藤浪もミスチル好きで知られている。「成功の遺伝子」はなにかというテレビ番組ではMr.Childrenを挙げた。というもの、高校2年生の夏に甲子園を逃して人生のドン底だった時期に「PADDLE」を聴いて心の支えにしていたのだ。試合前には必ずミスチルを聴き、現在の登場曲もミスチルである。

・野茂英雄
Mr.Childrenのプロデューサーの小林武史と仲が良く、ミスチルライブに訪れたこともある。
また、オリンピック中継で「GIFT」を聴き、"確かに勝ち負けなんてどうでもいいのに"という気持ちになったと日刊スポーツのインタビューで語った。さらに小林との対談では、野茂が設立したNOMOベースボールクラブはap bank(桜井、小林らが設立)を知って影響されたと明かした。

・石井一久
ジャンクスポーツで引退後の夢を聞かれ「ミスチルになりたい、タンバリンでいいので。歴史上の人物として尊敬している」と話してダウンタウン浜田に呆れられたことも。ライブには妻である木佐彩子(彼女も大のミスチルファン)と共に度々訪れている。

この他にもロッテ涌井、ヤクルト雄平、日ハム吉川、広島野村、DeNA石川、楽天銀次、中日森野らがミスチルを登場曲に使用したことがある。ちなみにミスチルのベーシスト中川敬輔は大の阪神ファンであり、かつて阪神で活躍した矢野燿大や桧山進次郎とプライベートでも交流がある。

【サッカー選手のMr.Children愛が凄い】


長谷部誠
言われずとしれたミスチルファンとしてお馴染み。家にいる間はずっとミスチルのDVDを流していると話しており、長谷部宅を訪れた内田篤人は「起きてても寝てても、ずっとミスチルの音楽を大音量で聴いてた」と暴露している。
好きすぎるあまり、自著「心を整える」では好きな Mr.Childrenの曲ベスト15を発表(1位は「終わりなき旅」)したり、ついには桜井和寿と対談を果たしたりしている。

長友佑都
2010年のW杯前に「終わりなき旅」をよく聴いていたと語っている。

香川真司
大切な試合の前に聞く曲は、Mr.Children「終わりなき旅」である。海外移籍前の日本でのラストゲームセレモニーでもBGMに「終わりなき旅」が使用された。

「終わりなき旅」好きでも共通する長谷部、長友、香川の3人は揃って代表合宿中にもかかわらず、2012年に行われたミスチルの POPSAURUSツアーを訪れた。

・名波浩
Mr.Childrenのボーカル桜井和寿とは公私とも仲良くよく一緒にサッカーをする仲だ。名波の引退試合では、なんと選手として桜井が出場した。
また、1999年に発売した「I'LL BE」はイタリア移籍する名波のために作った曲である。

・中村俊輔
2010年W杯前に一番勇気をもらった曲はと聞かれた際、桜井がヴォーカルを務めるbank bandの「糸」を挙げており、W杯予選でも聴いていたらしい。(「1番ソングSHOW」参照)
そしてある雑誌でも「ミスチルを辛いときとか、励まされたい時とか、くつろぎたい時に聴く。」と発言した。

このように名波・俊輔・香川と歴代の日本代表10番の選手たちが共通してミスチル好きであることが分かる。
さらに彼ら以外にも雑誌等でミスチル好きを公言しているサッカー選手は、高原直泰・前田遼一・中村憲剛・稲本潤一・中田浩二・阿部勇樹・佐藤寿人・そしてなでしこジャパンの阪口夢穂などと、日本代表でも活躍したそうそうたる面々だ。さらに、代表監督だったザッケローニもミスチルライブに来たこともあり、スガシカオが隣の席だったとブログに書いている。

そしてファンの間ではよく知られた話だが、桜井自身も一時期、音楽よりもサッカーを優先させたスケジュールを組んでいたほどのサッカー狂。昨年にはそのサッカー好きが高じて、ウカスカジーというユニットで協会公認の日本代表応援ソング「勝利の笑みを 君と」を発表した。
そんな桜井は現役、引退問わず多くのサッカー選手たちと交流があり、名波浩、福西崇史、小野伸二、香川真司らとプライベートでサッカーをする関係だ。

【あの錦織圭もミスチル好き】


錦織圭
世界的なアスリートである錦織もミスチル好きだ。父の影響でミスチルを聴くようになったらしく、とんねるずの食わず嫌い王に出演した際、「日本人歌手ではミスチルとドリカムが好きで聴く」と答えていた。
また、自身のブログでは「桜井さんは天才だ」と語っており、好きな曲として「Drawing」「ファスナー」「口笛」などのマニアックな曲を挙げていた。

彼ら以外にも、車イステニス絶対王者の 国枝慎吾(試合前にはかならず「Tomorrow never knows」を聴くという)、女子バレー狩野舞子、競泳のメダリスト松田丈志・立石諒、ボクシング世界王者の亀田興毅、フィギュアスケート小塚崇彦など多くの 一流アスリートたちがミスチルをよく聴くと公言している。

【スポーツ選手からMr.Childrenが愛される理由】


では、なぜミスチルは多くのアスリートから愛されるのだろうか。まずはなによりも励まされる歌詞が多いということに尽きる。特に多くのスポーツ選手が好きだと語る「終わりなき旅」の

"難しく考え出すと 結局全てが嫌になってそっと そっと 逃げ出したくなるけど高ければ高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな"

の部分は多くの人の心をつかんでいる。
さらにミスチルの歌詞の大きな特徴は、ネガティブからポジティブに変わる心の動きを表現しているのが多いこと。「終わりなき旅」もそうだが、「蘇生」や「Any」、「GIFT」などの励まし系ソングは、"現状が納得いかないもので辛くても一歩を踏み出そう、そうしたらなにか変わるかもしれない"というような共通のメッセージが込められている。

スポーツの世界は最大限努力をしていても不条理で報われるとは限らない。その辛さを一流選手であればあるほど知っているからこそ、ただ「頑張れ」と励ますだけではないMr.Childrenの歌詞が心に響くのではないだろうか。
(さのゆう)

画像:「足音 〜Be Strong」より