時代を先取りし過ぎた? ドリームキャストのマイナーだけどおもしろい名作5選
今でも根強い人気を誇るセガのゲームハード『ドリームキャスト』。当時としては画期的だったインターネット用モデムが搭載されていることが話題となり、多くのゲーマーが注目しました。湯川専務(当時)が出演する自虐的なCMも話題でしたね。ドリームキャストのその後の顛末は皆さんも知るところですが、実は一般にはあまり知られていない「名作」も数多く発売されました。今回は、このドリームキャストの「隠れた名作」を紹介します。
■今ではもうプレーするのが難しいレアなゲームも!
●『チューチューロケット!』(SEGA)
1999年に発売されたアクションパズルゲーム。プレーヤーはネズミやネコが出現するフィールドに「矢印が書かれたパネル」を置きます。ネズミやネコは矢印の向きに進み、プレーヤーはネズミだけを上手に誘導して自陣のロケットに乗せます。最終的に集めたネズミが多いプレーヤーが勝利というルールです。ネコが自陣のロケットに来ると集めたネズミが減るので、上手にネコを避けるようにしないといけません。対戦モードでは互いにネズミの進行方向を変えたり、わざと他のプレーヤーにネコが行くように仕向けたり、シンプルですが頭の使ったバトルが楽しめました。今プレーしても盛り上がること必至のゲームでしょう。
●『不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!』(SEGA)
2002年に発売された『不思議のダンジョン』シリーズの一作。本作ではシレンではなく、以前仲間として登場したアスカが主人公となっています。「入るたびに変わるダンジョン」というコンセプトはそのままですが、味方や敵のキャラが増え、新たなシステムも登場するなど全てがパワーアップした内容でした。シリーズ屈指の高難易度ダンジョンもあるなど、やり込み要素も豊富。シリーズ経験者なら間違いなくハマるでしょう。『不思議のダンジョン』シリーズが好きでまだプレー経験がない人は、今からでも中古のドリームキャストと共にそろえてもいいくらいのデキです。
●『Rez』(SEGA)
2001年にドリームキャスト(PlayStation2版と同時発売)で発売されたシューティングゲーム。シューティングといっても、攻撃はロックオンして撃つだけのシンプルなもの。難易度自体はそこまで高くありません。このゲームの何が評価されたのかというと、「ビジュアル」と「音楽」です。ワイヤーフレームで描かれた独特の登場キャラクターや背景と、有名アーティスト作曲のテクノミュージックが見事にマッチしており、音と光の世界に引き込まれます。ステージが進むほどにBGMの速度や音の数が増え、ボスステージで一番盛り上がるようになる演出も見事。ゲーム性はシンプルなのでつまらないと思う人もいましたが、熱狂的なファンも生んだ賛否両論のゲームでした。
●『パワーストーン2』(カプコン)
1999年に発売されたアクションゲーム『パワーストーン』。3Dで描かれたマップを縦横無尽に動き回りながら、相手と1対1のバトルを楽しむゲームです。またバトル中に「パワーストーン」を3種類集めるとパワーアップすることができ、純粋な格闘ゲームとしてでなく、その奪い合いも楽しめました。2000年発売の『パワーストーン2』は、4人プレーが可能になり、バトルロイヤル形式になりました。もちろん2対2などでも対戦可能。プレーヤーが4人に増えることでより大混戦が楽しめるようになり、また前述のパワーストーンの奪い合いも激化。パワーアップしたキャラから一目散に逃げるのもまた楽しいゲームです。
●『ルーマニア#203』(SEGA)
2000年発売の人生介入アドベンチャーゲーム。プレーヤーは神様になり、とある部屋で暮らす大学生の男性を波瀾万丈の人生に導きます。例えば、ベッドの下に落ちている演劇のチラシに注意を向かせて演劇の世界に飛び込ませたり、夜中に通販番組を見せて意味不明なアイテムを買わせたりします。それ以外にも、主人公の大学生のアクションが自然で面白いのが特徴。何もしないで眺めているだけでも、くしゃみをしたり、鼻歌を歌ったり、新作CDを聴いて感慨にふけったり、さまざまな行動をしてくれるので楽しめます。意味もなく目覚まし時計を隠したり無駄なことをしたくなるゲームです。
他にもドリームキャストには『ソニックアドベンチャー』『エターナルアルカディア』『シェンムー』『サクラ大戦3』『ソウルキャリバー』『MARVEL VS. CAPCOM 2』といった名作ゲームが数多くありますが、今回はややマイナーなタイトルを5つ紹介しました。なかなかプレーできるものはありませんが、機会があればぜひプレーしてもらいたいと思います。
※SEGAは現在『セガゲームス』
(中田ボンベ@dcp)