攻守に存在感を発揮し、CLベスト8進出に貢献したコンドグビア。争奪戦はミランが一歩リードか。 (C) Getty Images

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【インテル】エムビアと合意間近も、マンチーニ監督はコンドグビアを希望
 
 中盤の補強に動いているインテルは、セビージャのカメルーン代表ステファン・エムビアの獲得でクラブおよび本人サイドとほぼ合意に達した。ただしロベルト・マンチーニ監督がまだ最後のOKを出しておらず、正式決定はその後ということになる。
 
 マンチーニの希望はフェリペ・メロ(ガラタサライ)とジョフレー・コンドグビア(モナコ)。ただしF・メロはクラブが獲得に乗り気でなく、コンドグビアはミランとの競合で不利な立場に置かれている。
 
 そこで浮上しつつあるのが、14-15シーズンのマルセイユでマルセロ・ビエルサ監督の下、大きく成長したフランスU-21代表のジアネリ・インブラの名前。マルセイユは3000万ユーロ(約42億円)の値札を付けているが、交渉の余地はありそうだ。
 
 さらに最終ラインでは、やはりマンチーニが望んでいるセルビア代表左SBアレクサンダル・コラロフ(マンチェスター・シティ)獲得の可能性を打診するべく、ピエロ・アウジリオSDが代理人のセルジョ・ベルティとミラノで会談を持った。
 
 だがコラロフはシティとの契約をあと3年残しており、年俸も500万ユーロ(約7億円)とインテルの予算を大きく超えた額。こちらは交渉の余地はあまりなさそうだ。
 
【ミラン】コンドグビアに触手、ガッリアーニ副会長がモナコへ飛ぶ
 
 ジャクソン・マルティネスとヤシン・ブライミの獲得に向けて6月8日、ポルトに飛んだミランのアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は、ポルトとの会談を終えるとその足でモンテカルロに移動、モナコでプレーするフランス代表MFジョフレー・コンドグビア獲得に動き出した。
 
 コンドグビアにはインテルやユベントスも興味を示しているが、今回の経営権一部譲渡でミランと協力関係に入ることになる投資ファンド『ドイエンスポーツ』がコンドグビアの保有権の一部を保持していることもあり、交渉上ミランが有利な立場にある。
 
 ちなみにミランは、2010年に17歳で獲得し、ここ3シーズンはセリエBのレッジーナ、ヴァレーゼ、アベッリーノにレンタルに出していたブラジル人CBロドリゴ・エリーとの契約を2019年まで延長、同時にミランへの復帰を発表している。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎