ソニーが発表したBD対応機器。2層ディスク録画機能は見送られた

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   ソニーが2006年12月8日に発売を予定している「ブルーレイ・ディスク」(BD)規格の次世代DVDレコーダーに、2層大容量光ディスクの録画機能搭載を見送ったことがわかった。松下は予定通り06年11月15日に2層録画できる機種を発売する。次世代DVDの覇権争いで、ソニーは大きく出遅れることになりそうだ。

   ソニー、松下陣営のBDレコーダーは、2層50ギガバイトのディスクに最長6時間のハイビジョン録画ができることが特徴で、3時間録画の東芝「HD-DVDレコーダー」との最大の差別化だった。しかし、ソニーは06年10月3日に「正常にデータを読みだせる保証は無い」などとし、BDの2層録画機能の搭載は見送った。1層だけの録画はできるが、録画可能時間は半分になる。

ユーザーから「期待外れ感」を持たれる

   ソニー広報はJ-CASTニュースの取材に対し、2層ディスク録画に対応する機種の発売時期は未定、としながら、

「導入初年度のタイミングでは、ハイビジョン録画ができるため1層であっても (ユーザーに)支障はないだろう。また、2層に録画された映画ソフトは再生でき、デジカメと連動した自動編集ソフトなど機能を充実させるなど付加価値で訴求していく」

と話す。しかし、松下は予定通り2層録画が可能になるだけに、ユーザーから「期待外れ感」を持たれるのは否めない。
   家電業界は次世代DVD規格の主流がBDになるかHD-DVDかで争っているが、ソニーの躓きで影響は出ないのか。松下電器パナソニックマーケティング本部広報は、

「要はユーザーがどう評価するかだが、ソニーの件で当社にそれほど影響は出ないだろう。当社としては2層録画できる良さをアピールしていきたい」

と話す。ソニーと松下はレコーダーの値段を24万円〜30万円と同程度の値段設定する予定のため、2層録画できる松下が販売で有利になる。

   一方で、「HD-DVDレコーダー」を06年7月に発売した東芝は、J-CASTニュースに、

「他社がどうしたから有利不利ではなく、当社は計画した製品を予定した時期に粛々と発売し、ワールドワイドにHD-DVDを普及させている立場です」

とのコメントだった。