画像提供:結び葉クリニック

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 「点滴バー」・・・聞き慣れない言葉だ。体調の悪いときに病院で打ってもらう「点滴」、そして小粋な音楽を聴きながらお酒を飲む場所である「バー」。この関連性のない言葉をつなげた「点滴バー」というサービスを行うクリニックが、六本木にあるらしい。もしや点滴を打ちながらお酒が飲めるのだろうか!? 半信半疑のまま、点滴バーを併設した「結び葉クリニック」の司馬院長にお話を聞いてみた。

 あの、単純な質問なんですが、点滴バーってなんですか?

 「点滴バーとは、お客さまに気軽に医療や栄養について考えていただきたくて考案した診療方法です。バーに遊びに来るような気軽な感覚で医療や栄養のことを考えていただき、点滴を受けることによって、疾患の予防・早期発見ができないかという思いからこのネーミングとさせていただきました」(司馬院長)

 な〜んだ、お酒が出るわけではないのか。少し残念だけど、安心した。この点滴バーでは医者と患者が十分に相談を行った上で、患者自身の意志によって点滴する薬剤を調合できるらしい。「二日酔いの方」や「肌荒れ、ニキビ」など、患者の症状別に選べるセットメニューは特に人気だ。中でも「疲労、眼精疲労」のメニューには、点滴にアロママッサージをセットにしたものもあるのだとか。それにしても、このユニークなネーミング、いつ考案したのだろう。

 「ずいぶん前に友人とバーで酒を飲んだ時です。お恥ずかしい話ですが、昔は飲みすぎて翌日に脱水症状をおこし、点滴をしてもらうことがしばしばあったんです。友人に『明日点滴するなら今ここでしてもらえば?』と冗談で言われ、その時に点滴バーというネーミングを思いつきました」(同)

 なるほど。お酒が好きな院長だからこそ、患者の側に立ったこのサービスを思いついたわけだ。ちなみにお客さんの反応はどうなのだろうか?

 「最初は物珍しさでやってくる方が多いのですが、最終的にはおおむね満足していただいているようです。ただ、あくまでバーに遊びに来る感覚で気軽に来てもらうことが主旨なので、まだまだ本来の目的に到達するのは時間がかかると思います」

 幅広い世代のお客さんが来ているようだが、特に30代から40代の男性、女性客に人気があるようだ。中にはカップルや家族連れで訪れた人もいたとか。不健康な生活を送っているあなた、今日は同僚を誘って、お酒を飲みに行く代わりに「点滴バー」に遊びに行ってみてはいかがでしょう。(梅田カズヒコ/verb)

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