Jリーグの新チェアマンに、村井満さんという方が選ばれた。Jリーグクラブの社長経験者が務めてきた歴代チェアマンとは違い、外部企業出身者ということで、これまでとは違うアプローチが期待されるという。
 
 彼がどういう人なのかまったく知らないので何とも言えないけど、就任に至るまでのいきさつが外からまったく見えない人事というのは、この立場においては納得しがたいところがあるね。Jリーグ側から何も発信がなく、当然公約もない。これまでもそうだけど、本人がなりたくてなるのではなく、担がれてやっているだけではないかと思ってしまうね。

 外部企業での経験を見込まれてということだから、選挙がなく、村社会化してしまっているJリーグ本体にメスを入れてもらいたいし、それが最初の仕事であってほしいよ。
 
 選挙と言えば、都知事選の出馬を表明した田母神俊雄さんが、自身が出演したNHKの番組のトップニュースに本田圭佑の話題が12分間も続いたことに対して、「12分間もやることなのか、これでは国民が馬鹿になる」といった主旨の発言をしたと話題になった。
 
 この手のことは昔から言われていることで、かつて社会評論家の大宅壮一が発した「一億総白痴化」なんて言葉でも知られる。テレビばかり見ていると、日本の一億総国民の想像力や思考力が低下してしまう、という意味合いで使われた言葉だ。読者の皆も、子供の頃に両親から「こんな番組ばかり見てたら馬鹿になるぞ」なんて怒られたことのある人も多いんじゃないかと思う。
 
 12分間の本田圭佑のニュースを好む好まないは個人の思想であり、言うのも自由だと思うけど、2020年にオリンピックが開かれる都市の知事選に立候補した人の発言としてはいかがなものかと思うね。この発言で本音が見えてしまったというところかな。

 知事選をしないとならなくなった経緯も含め、選挙戦の論点もはっきりしない、何ともピリッとしない年始になってしまったね。