16日、Kスタ宮城で行われたプロ野球公式戦=楽天vs阪神の一戦は、田中将大と藤浪晋太郎の投げ合いでも注目を集めた。結果は、阪神打線を6安打に抑えた田中が、今季初完封で9勝目を挙げ、格の違いを見せつけた。

同日、TBS「S1」では、試合終了後に、楽天監督を務めた野球解説者の野村克也氏と、田中の対談をセッティング。その模様を放送した。

試合後のため、田中の到着が遅れると、野村氏は「遅いやんか、はよ来んかいコラ!」と一喝。その後も「いまや球界一のスーパースターじゃないか」「誰のお陰だよ?」と田中に絡んでいくと、「監督のおかげです」と苦笑する田中に、「そこが大事なところだからな」と釘を刺しつつ、「ちょっと(分け前を)持ってこい」とも――。

だが、話が本題になると、野村氏はかつての愛弟子を前に、「よく成長した。久しぶりにじっくり見たけど堂々たるもんだ。まずマウンドの感じがいい。バタバタしないで」と目を細めて絶賛した。

また、藤浪との対戦について、「負けたら、何を言われるか分からないとは思いました」と振り返った田中は、野村氏から彼の投球フォームを問われると、「ベンチから見てました。だいぶインステップしながら投げてるんで。(ステップが)ムチャクチャ(クロス)してましたね。今はボールも速くて、インステップで横で回転していると思うんで。ボールも動いて、ちょっと打ちにくいのかなという感じはする」と冷静に分析。「僕はああいう風には投げられないですね」と話すと、野村氏の「俺は直したほうがいいと思う」という意見については、「彼自身がそう思った時にやればいいのかな」と答えるに留めた。

そして、野村氏から「統一球問題について訊かせて」と言われると、「飛ぶというのは感じてましたけど。去年の後半から変わってたんじゃないかっていう話は出てましたけど、チームの中で」と明かした田中は、「(今回の)最大の問題ですか?隠蔽体質じゃないですか」とサラリ。それでも「(問題が)明るみに出て、今年初完封なんで、やったったぞ」という本音も口に。そんな田中に、野村氏は「色んなタイトル獲ってきたから、優勝したいよね」と優しい口調で言葉をかけたのだった。