CNN系メディアが「PSYは最悪の反米主義者」と報道 江南スタイルの人気に赤信号か

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米国で高い人気を集めている韓国人歌手PSYに、まさかの逆風となりそうな出来事が発生した。CNN系メディアが、PSYを「反米歌手」と報じたからだ。

CNNが運営するCNN-iREPORTは6日、PSYが2004年に韓国歌手シン・ヘチョルと共に歌った歌「Dear America」について問題視する記事を報じた。記事は、「Psy of Gangnam Style is the worst anti-Americanist and oppotunist」というタイトルで、市民記者「ausjeon」が執筆した。

その記事によると、「Dear America」には米軍と米国を非難する内容の歌詞が含まれているという。記者は「PSYは(米国の)大衆の前でうそをつきながら、韓国では米国を非難してきた」と指摘。「PSYが高い支持を得ている雰囲気の中で、このようなことを言うのは申し訳ないが、米国市民としてこの事実を知らせる義務がある」と主張した。

記者は、「Dear America」でPSYがラップで歌った部分を抜き出し、英語に翻訳。PSYが韓国語でどのような反米発言を行ったのか紹介した。その上で、「米国をこのような形で表現する歌手が、米国文化を代表する歌手として活動しているなんて信じられない」と非難。30日には、台湾メディアも同様の記事を報じた。

しかし、韓国メディア「スポーツソウル」によると、PSYが同曲で反米的な台詞を歌ったのには訳があるという。韓国では2002年、米軍装甲車が韓国の女子中学生2人を轢き、死亡させる事件が発生した。米軍側は意図しない事故と主張したが、米軍が事故後に賠償金を支払うことで事故の収拾を図ったことから、韓国内は反米的な雰囲気が高まった。

「スポーツソウル」は、同曲は当時の社会的雰囲気を表現したものであり、米国と台湾は誤解していると指摘。CNN-iREPORTの記者は、当時の状況や社会的な知識がないまま執筆したと問題視した。

韓国のインターネット上では、「PSYの人気が落ちても、事実はしっかりと主張すべきだ」「この事件が話題になって、米国人が米軍が犯した過ちを知ってくれたら嬉しい」「PSYの人気が落ちるとは思わない」「PSYの素晴らしさがより増した」などと、PSYを支持するコメントが集まった。

参照:CNN-iREPORT
参照:スポーツソウル

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