ヤンキースは、1年以上前からヒロキ・クロダをローテションに加えたかった。そしてピンストライプを着た右腕の最初の回は、なぜ彼らが彼を切望したのかを確かに見せたものだった。

水曜日にジョージ・M・スタインブレナー・フィールドで行われたレイズ戦に先発したクロダは、三振を含む僅か9球で最初の回を終わらせた。しかし2回の3失点が、レイズに4-0で敗戦したグレープフルーツリーグの試合で、クロダに負けをつけた。

「今日の一番の目的は、実戦の感じを掴むこと。それは出来たと思うから、良かった」クロダは通訳を通していった。

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37才のクロダは、全ての球種はまだ調整中だと言ったが、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は、クロダのスプリッターとファストボールは特別だったと言った。

「彼は失点したけど、それは関係ない」ジラルディは言った。「私は、彼の今の状態を喜んでいる。彼から今日見たものすべてについて、喜んでいる」

レギュラーシーズンに向けて投球を磨きスタミナをつけること以上のことを、ジラルディがはっきりと保証した先発二番手の投手として、クロダはこの春のやらなければならないリストの中に持たないかも知れない。

クロダはイバン・ノバ、マイケル・ピネダ、それに5番目を争っているフィル・ヒューズとフレディ・ガルシアの勝者と共に、エースで開幕投手のC.Cサバシアの後ろに控えるだろう。

しかし新しいチームで良い第一印象を与えたクロダは、どんなにはっきりとした約束でも、この春の彼がのんびりやっていくということにはならないと言った。

「日本にいた時、そしてドジャースに来た時もローテーション入りの心配なしでスプリングトレーニングやシーズンを過ごしたことは無い。」クロダは言った。「もし(ジラルディから)そう言われても、僕はそれが保証されているとは思わない。僕はいつも競争しているし、いつも自分の場所のために争っている」

ジラルディはクロダの姿勢を気に入っていて、それはかつてのヤンキースの外野手ヒデキ・マツイが見せていたプロ意識に似ていると言った。

「それは良いことだ」ジラルディは言った。「彼はチームのために、チームメイトの中での価値を高めようとしていると私は思っている。日本生まれの選手がここでプレーすることには、いくつものプレッシャーがあると私は思う。彼らは彼らの国を代表しているという責任感を感じていると思う。彼はいつも、それを意識ながらここにいる」

クロダは1回を綺麗に終わらせた後、2回にマット・ジョイスとジェフ・ケッピンジャーにシングルヒットを打たれ、その後キャッチャーのプロスペクト、スティーブン・フォークトに2点三塁打をライト線に打たれた。そしてクロダはキャッチャーの指示に従わなかったことを後悔した。

「ラッセル(・マーチン)は他の球を聞いてきたけど、僕は逃げていくスライダーを投げたかった。そして僕は良い場所に投げられなかった」クロダは言った。

ホセ・モリーナの内野ゴロの間にタンパベイは3点目を取った。そしてクロダは、それ以上のダメージを受けなかった。全部で27球を投げ、スプリッターでエリオット・ジョンソンから三振も奪った。

ジラルディは昨年、パワフルなローテーションの中で違う見え方がするガルシアの頭脳派の投球をしばしば楽しんだと言った。そしてクロダの加入はシリーズを戦う相手チームにバランス感を狂わせる事ができる。

「彼のスプリッターは他の選手のとは違うと思う」ジラルディは言った。「彼はおそらくカッターも混ぜる。彼はファストボールのコントロールも良いけど、私は彼のスプリッターが本当に気に入っている。今日二つの三振を見たけど、両方とも良いスプリッターだった。違う見え方がするんだ」

ヤンキースは昨年32先発で3.07だったクロダの防御率が、アメリカンリーグ東地区の強打チームとヤンキー・スタジアムに適応することで、良くなるだろうと予想している。しかしクロダは新しいチームメイトに印象を残すことを今シーズン見ていると言った。

「彼らはシーズンを通しての僕を見たことがない。そして僕がどんな種類の投手なのかも知らない」クロダは言った。「僕はみんなに何かを証明する必要がある」

参考記事:Kuroda makes good first impression with Yanks By Bryan Hoch / MLB.com | 03/07/12 6:47 PM EST
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120307&content_id=27082122&vkey=news_mlb&c_id=mlb&partnerId=rss_mlb