ユヴェントスへ移籍したFWマルコ・ボッリエッロは、背番号23を纏って次節カリアリ戦から出場する準備を整えている。ユーヴェのプロジェクトを信じ、FWアレッサンドロ・マトリとのポジション争いにも恐れを抱いてない彼だが、クラブを納得させるための時間は5カ月だ。

10日に行われたボッリエッロの入団会見で、ジュゼッペ・マロッタGM(ゼネラルマネジャー)は、「彼は800万ユーロ(約7億8000万円)の買い取りオプションつきレンタル移籍で加わる。彼をしっかり評価したい。今後はこれからに懸かっている。去年の彼は17ゴールを決めた。我々はそれを期待している」と語った。

ユヴェントスサポーターは前節レッチェ戦で、ボッリエッロ獲得への不満を表す横断幕を掲げた。同選手はこれに対し、次のように話している。

「残念だね。僕はこれまでピッチの中でも外でも、尊厳ある振る舞いをしてきた。ユヴェントスのサポーターには大きな敬意を払っている。抗議の横断幕は悪い情報によるものさ。僕がこのクラブを拒否したことはない。ミランは(ズラタン・)イブラヒモビッチを獲得し、僕を売ることに決めた。ローマがすぐに完全移籍での獲得に動いたのに対し、ユヴェントスはそれができなかったんだ」

「ユーヴェを断ったことはない。今、ユーヴェでの可能性を与えられたのなら、それは僕が常に良い振る舞いをしてきたからだよ。リベンジに燃えているし、アピールしたいと思っている。ユーヴェとサポーターの信頼を勝ち得るのに、僕には5カ月の時間があるんだ。フィジカルの調子は良い。今日(10日)か明日(11日)、チーム練習に加わるよ」

「サッカー選手としてのキャリアにおいて、僕は少し不運だった。ジェノアで19ゴールを決めたけど、翌年はケガで10カ月離脱した。それから8カ月から15ゴールを奪ったけど、ミランで確立しつつあったときにイブラヒモビッチが決て、2日間でローマへ行くことを決めた。5年契約でね。それから(ローマの)監督とクラブが交代し、一瞬でプロジェクトから外れたんだ」

「でも、キャリアを通じてグループや監督と問題を抱えたことはない。ルイス・エンリケ監督は素晴らしい指揮官で、見事なプレーのアイディアを持っている。彼にエールを送っておくよ」

「ポジション争い? それはすべてのビッグクラブに存在する。全員がユーヴェのためにやらなければいけない。ここでは何も約束されていないんだ。自分ですべてを勝ち取らなければいけない。(アントニオ・)コンテ監督にとっての問題ではなく、さらなる武器になりたいと思っているよ」

「プリマドンナになりたいと思っていたら、別のクラブへ行っていたさ。イタリア代表? 一つずつやっていこう。チームのメンタリティーに溶け込みたい。それから、残りのことを考えよう。1年前、僕はイタリア代表でスタメンだった。EURO出場を望んでいる」

「コンテ監督とはすでに話したよ。戦術ではなく、モチベーションの話をね。気合満々で、このユニフォームのためにライオンのように戦う準備があると伝えた。長くここに残りたいんだ。これまでのキャリアで、僕はユヴェントスや(ジャンルイジ・)ブッフォン相手にゴールを決めたことがない。運命だったのかもね」