中国は現在、Su−27SKを複製した戦闘機「殲−11A」の改良型、「殲−11B」を大量生産しているようだ。情報によると、生産のスピードが以前より上がり、少なくとも2つの中隊規模の殲−11B戦闘機中隊がすでに空軍に配備されたという。米メディアを引用し、中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 原型の殲−11は1998年に就役したが、生産スピードが遅く、わずか100機しか生産されなかった。中国は時代遅れのロシアの電子設備の性能にも失望。その後、重量33トンの殲−11Aを100機製造した。殲−11Aは近代的な国産電子設備を搭載し、重さ8トンのレーダー誘導空対空ミサイルと誘導爆弾を使用できる。

 殲−11Bの大きさ、重量は殲−11Aと同じだが、より強力なアクティブ電子走査式アレイレーダ(AESA)を搭載、対地攻撃用に設計されたものだが、同時に航空作戦能力も備えている。海軍が使用するのは、「殲−11B」の強化型戦闘機、「殲−11BH」だ。

 米メディアによると、中国はこのほかに、米国の「F−15E」に似た、殲−11の複座攻撃型も開発中だという。その模型機「殲−16」は、「殲−11B」の複座型。また「殲−17」は、「殲−11B」のステルス型だ。殲−17は、その内部の爆弾倉と形状を改造したことで、レーダーに探知されにくくなっている。現在、約200機の殲−11が就役しているが、そのうちの40%は殲−11Bとみられる。(編集担当:米原裕子)