アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、厳しい夏を過ごしている。DFガエル・クリシはすでにマンチェスター・シティへの移籍が決定済み。MFサミル・ナスリは移籍の噂が続いており、移籍金2000万ポンド（約26億円）でマンチェスター･ユナイテッドへ行くのではないかと言われている。MFセスク・ファブレガスは相変わらずバルセロナ行きが話題となっているところだ。ロビン・ファン・ペルシとセオ・ウォルコットの両アタッカーについても、チーム力が向上しないようなら、移籍を求めると言われている。ファンの不満は高まっているところだ。

クラブの公式サイトでヴェンゲル監督は、「我々のポジションは変わっていない。ファブレガスとナスリを失わないために戦うことになる」と語った。しかし、そのポジションは異なるものだ。セスクの移籍について、バルセロナは3400万ユーロ（約40億円）の移籍金を準備しているものの、アーセナルの要求額は4000万ユーロ（約47億円）以上だ。一方でナスリは、アーセナルとの契約が2012年までという状況。現行の契約は週給６万ポンドで、クラブは週給９万ポンドでの契約延長をオファーしたようだ。しかし、選手はこの契約にサインしていない。そこでヴェンゲル監督は、週給11万ポンドまで条件を上げるかもしれない。ナスリがこの条件を受け入れると、クラブ史上最高給の選手となる。そうしなければ、アーセナルはナスリを失うことになるだろう。ただ、チームがいくら評価をしても、ナスリがアーセナルに残るとは限らない。同選手は過去に、「僕がイングランドに来たのは、トロフィーを獲得するためだ。金銭面のことは関係ない」と話していた。

チェルシーでは、問題が発生している。MFマイケル・エッシェンが、アンドレ・ビラス＝ボアス監督の最初の練習でひざを痛めてしまった。長期離脱も心配されているところだ。

マンチェスター・シティでは、FWエマヌエル・アデバヨールが不満を募らせている。チームの構想を外れている彼は、アジアツアーのメンバーから外れた。同選手は、「クラブには、７月９日にくるように言われた。侮辱だよ」と憤っている。アデバヨールはレンタル移籍していたレアル・マドリーに残留することを望んでいたが、それは叶わなかった。そして、新天地を探すことになっている。また、FWクレイグ･ベラミーもクラブとの関係が壊れた一人だ。「僕はもらえるお金を放棄するつもりはない。僕を売却したいなら、そうすればいい。でも、僕から譲歩することはない。僕はシエラレオネにサッカーのアカデミーを持っている。僕のお金が必要なんだ。もし、クラブが僕を売りたいなら、カーディフへいけるといいね」。