インタビュー:immi「映像の世界観と音楽が完全に一致」
昨年12月に劇場公開され、最新技術を駆使した驚異の3D映像などが注目を集めたバトル・アクション超大作『トロン:レガシー』。6月3日には、早くも同作がブルーレイ、DVD、オンデマンドにて発売。エレクトロ・ミュージック界のトップアーティスト、ダフト・パンクが映画音楽を手掛けていることでも話題の同作について、昨年6月に自身のアルバム「Spiral」を発売し、DJ活動も行うエレクロニック系シンガーソングライター・immiに感想を聞いた。
――immiさんは普段、どんな映画を観ることが多いですか?
immi:よく観るのは結構、刺激的な、非日常的なものとか。サスペンスとか、『トロン:レガシー』みたいなSFとか結構好きですね。――『トロン:レガシー』ブルーレイ3Dをご覧になって、如何でしたか?
immi:3D映画は『アリス・イン・ワンダーランド』しか観たことなかったし、3D テレビで観るのも初めてだったんですけど、素直に感動しました!『トロン:レガシー』はブルーレイ3Dで観るのにピッタリの世界観ですよね、すごく気持ち良かったです。――映画館では手前に飛び出してくるように感じたのですが、ブルーレイ3Dは逆にディスプレイの向こうにコンピューターの中の世界が広がっているような、奥行きがある3Dの再現方法のように感じましたね。
immi:私は、ライト・サイクルでのレースみたいなシーンが好きで、上下左右に入り組んでいく所の立体感とか良かったですね。――ライト・サイクルの他にも、ディスクやソードを使ったアクションとか、ライト・ファイターに乗った空中戦でのシューティングなど、ゲームのような遊び感覚もありましたね。
immi:そうですね、懐かしい感じがしました。最初の方にサムがゲームセンターに行くシーンがありましたけど、私は色々なゲームをいっぱいやる方じゃなくて、何か1個にハマるとずっとそれをやり続けるタイプで、ゲームのやり過ぎで視力が落ちゃったんですよ(笑)。特にレース系のゲームが好きで、『マリオカート』とかをやりまくっていたので、ライト・サイクルのシーンは、その感覚がよみがえってきました。――格闘系のアクションや、シューティングゲームは、やりませんでしたか?
immi:アクションはあまりやらなかったんですけど、シューティングは『スターフォックス』(1993年)というのをやってましたね。フォックスだからキツネなんですけど、色々な動物の仲間がいて、一緒に空を飛ぶんですよ。それも、最後の方のライト・ファイターのシーンみたいな感じで、敵を倒したり、ビルの間を通り抜けるような感じが気持ち良かったですね。――現実世界の他、コンピューターの中では個性的なキャラクターが登場してきましたが、特に気になったキャラクターはいますか?
immi:ジェムです(笑)。ジェムの顔がすごく好き。ブロンドとブルーアイに真っ黒なアイメイクも人間が作った理想のようなクールさで。本当にコンピューターの中の世界の人みたいで合ってたし。プログラムならではのロボットのような動きと表情もカッコ良かった。ああいったカッコ良さは、女から見てもステキです!(笑)。――敵か味方か分からない魅力的なキャラクターでしたね。他のキャラクターが、衣装や乗り物などのライトが、ブルーかオレンジなのかで判断できるのも分かりやすかったですね。
immi:アイディアが満載だなと思いましたね。コンピューターの中の世界なのに、創造主のケヴィンの隠れ家には、現実世界のアナログな暖炉や紙の本が並んでいたり、食事をしたり、人間らしさが表れていて。――コンピュータの中の世界で、特に気になったシーンはありますか?
immi:最初、ディスクで闘っている時のゲーム・グリッドのシーンとかが印象的でした。バトンがライト・サイクルに変形したりする所がカッコ良かったですね。私は実際にバイクには乗らないけど、こういうのだったら乗りたいと思いましたね。サムの父親のケヴィンの部屋とか、インテリアもそうだけど、ベースカラーが白と黒で統一されていたのが、すごくカッコ良いなと思いました。