南アフリカ・ワールドカップ（Ｗ杯）が終わってから３カ月と少しが経過した。だが、準々決勝でオランダに１−２と敗れたことは、まだGKジュリオ・セーザルの心を痛めているようだ。イタリア『Spor TV』のインタビューで、同選手は自らの痛みやDFルシオとの連帯感、次回のブラジルＷ杯に向けてリベンジの意気込みをあらわにしている。

「今でもＷ杯のことを考え直すと辛い。ベッドに行って寝転がると、不満が出てくるんだ。優勝するのに欠けているものはなかったはずなんだよ」

ロビーニョのゴールで先制したブラジルは、飛び出したＪ・セーザルの前でヘディングしたフェリペ・メロのオウンゴールで同点とされた。

「メロは僕の声を聞かず、ヘディングをした。ああいうときは、常に誰の責任かを問おうとする。それがすごく嫌なんだ。とにかく、精神的にあのゴールはチームに重くのしかかった。それは隠しても仕方のないことだ」

南アフリカで失意を経験し、リオ・デ・ジャネイロへ戻ったＪ・セーザルは、敗退への辛さから孤独を感じていたと話している。

「Ｗ杯が終わってから、誰とも会いたくなかった。８日間、家に閉じこもっていたんだ。僕が家から出られたのは、ルシオの助けがあってなんだ」

ドゥンガ監督の後を継いだマノ・メネゼス監督は、まだＪ・セーザルを招集していない。だが先日、同監督は『スポーツ・ウィーク』のインタビューで、Ｊ・セーザルを世界最高のGKの一人と考えていることを認めた。メネゼス監督はすでにテスト済みの若手たちと、南アフリカのベテランのミックスで考えている。

そして、Ｊ・セーザルもオランダ戦の失点が代表に復帰していない理由とは考えていないようだ。同選手は「一つのアクションだけで判断することなどできない。もちろん、代表から外れているのは嫌だけど、僕はまだこの代表の一員でいたい。ブラジルのサポーターたちのハートに感謝するよ。彼らには借りがある。僕はそれを返したい。2014年のブラジルＷ杯で優勝してね」と意気込みを語った。