東京ゲームショウの歴史と、これからのゲーム業界【気になるトレンド用語】
2008年10月11日(土)から一般公開されるゲームの祭典「東京ゲームショウ2008」が幕張メッセにおいて開催されます。
東京ゲームショウは、最新ゲームの紹介から、イベント、業界関係者の商談まで、様々なゲーム業界の動きが活発に展開されるゲーム界を象徴する一大イベントです。
今でこそ、外せない年中行事となった感もある「東京ゲームショウ」ですが、その始まりとこれまでの歴史を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
そこで、今回は開催前に、東京ゲームショウ(以下、TGS)のこれまでの歴史とこれからの展望を見ていきましょう。
■東京ゲームショウの沿革・歴史
東京ゲームショウの歴史は、ゲームハードのシェア争いと切っても切れない関係です。様々なハードが登場しましたが、ここでは主なハードの足取りを追っていきましょう。
●プレイステーション対セガサターンの2強時代
セガの「セガサターン(以下、SS)」とソニーの「プレイステーション(以下、PS)」が壮絶なシェア争いを繰り広げた1996年、第1回目のTGSは開催されました。
普及していたスーパーファミコンはROMカセットが1万円を超えるソフトもあった中、PSとSSは光ディスクを採用することゲームソフトの低価格化を実現させました。また、3D表現力の強化により「バイオハザード」「メタルギアソリッド」など、これまでなかったタイプのゲームも登場しました。
任天堂もスーパーファミコンの後継機「NINTENDO64」を、PSやSSの後に発売しましたが、ROMカセットを採用したため振るいませんでした。
新しいタイプのゲームやゲーム機の人気とユーザーの増加により、東京ゲームショウの入場者も増加し、1997年秋からは開催地を東京国際展示場(東京ビッグサイト)から幕張メッセに移しています。
●プレイステーション黄金時代と、業界の堕落
1997年に「ファイナルファンタジーVII」、2000年に「ドラゴンクエストVII」と、RPGの2大タイトルがPSに投入されたことにより、PSはゲーム機のトップシェアに上ります。セガは次世代機としてドリームキャスト(以下、DC)を1998年に発売しましたが、SSとの互換性のなさから失敗に終わりました。
PSへの一極集中時代では、タイトルの粗製濫造が進み、マイナータイトルの売れ行きからゲーム販売は徐々に低迷してき多額の費用がかかる東京ゲームショウへの出展を見送る中小メーカーが増えたことで、この時期の東京ゲームショウの来場者も減っています。
●セガ撤退、再度発展期へ
2000年にPSの後継機として出されたプレイステーション2(以下、PS2)は、前作PSとの互換性やDVD再生能力から、発売してすぐにスタンダードなゲーム機として地位を確立しました。一方、DCの売り上げ不振から、セガは2001年にゲームのハードウェア事業から撤退します。
同年、任天堂からゲームキューブが、マイクロソフトからXboxが発売されました。また、コンシューマ用ゲーム機が多様化する一方で、パソコンでオンラインゲームの人気が上昇してきたのもこの時期です。2002年の東京ゲームショウではオンラインゲームを提供するパブリッシャーの出展もありました。この頃から東京ゲームショウは年1回の開催となっています。
・開幕直前!5分で分かる東京ゲームショウ10年の歩み(2006.09.21)
●携帯ゲーム機市場も巻き込んだ戦い
2005年末にマイクロソフトがXbox 360、2006年にソニーがプレイステーション3(以下、PS3)2006年12月に任天堂がWiiを発表し、ゲーム機の争いは新時代を迎える一方、据え置きのゲーム機より人気を博したのが携帯ゲーム機です。
2004年末に任天堂が発売したニンテンドーDS(以下、DS)と、ソニーが発売したレイステーションポータブル(以下、PSP)がシェア争いで白熱しています。発売当初はDSに押され気味だったPSPも、「モンスターハンターポータブル」のヒットと新型機の投入で勢い戻しつつあります。
■今年のゲームショウの内容
●一般公開日の主なコーナー
初日ビジネスデイのときはビジネス関連のブースも並びますが、一般公開日で身近に触れることができるのは以下のコーナーでしょう。
・一般展示(外国のゲームメーカーも出展)
・モバイルコンテンツコーナー
・PCオンラインゲームコーナー
・キッズコーナー
・ゲームスクールコーナー
・物販コーナー
●続々明らかになる催し
・スクウェア・エニックスの大作RPGが遊べる
マイクロソフトブースでは、Xbox 360用ソフト「ラスト レムナント」と「スターオーシャン4 −THE LAST HOPE−」がプレイアブル出展(ユーザーが試遊できる出展形式)されます。
また、ビッグタイトルとして注目される「ファイナルファンタジーXIII」「ファイナルファンタジー ヴェルサス XIII」「ファイナルファンタジー アギト XIII」「クロノ・トリガー」は映像でのみ登場する模様です。
「DQIX」「FFXIII」は映像出展のみ――スクウェア・エニックス、TGS2008出展タイトルを公開
「TGS2008」で『ラスト レムナント』と『SO4』が遊べる!
・「クイズマジックアカデミーDS」でクイズ大会
KONAMIは、DSで発売されている「クイズマジックアカデミーDS」を使って、クイズ大会「特別課外授業 クイズマジックアカデミーDS TGS杯」を行う予定です。当日は「クイズマジックアカデミー」シリーズのプロデューサー濱野隆氏に加え、豪華ゲストが登場する予定だそうです。
TGS2008でクイズ大会開催――「クイズマジックアカデミーDS」
・ゲームの新たな可能性に向けて
世界観を変えてしまう画期的なゲームをプレゼンテーションする「SENSE OF WONDER NIGHT 2008」が開催されます。最終的に発表されるのは日本から7作品、米国から3作品、メキシコとアルゼンチンからそれぞれ1作品の、合計12作品です。
TGS、センス・オブ・ワンダーナイトの参加作品と任天堂など協賛社が発表に
その他にも主催者企画展示として、各メディアの専門分野からゲームの不思議について解説する「ゲーム科学博物館」や、5.1chサラウンド環境で最新ゲームや映像作品を体験する「TGS Movie Square」など独自の企画が用意されています。
なお、任天堂は、TGSを主催するコンピュータエンターテインメント協会の非会員であることに加え(特別賛助会員という特殊な立ち位置)、「東京近辺の人しか来られない」との理由から参加していません。
今年は、ゲームショウの1週間前である10月2日に任天堂が「任天堂カンファレンス2008秋」を開催するため、何か重大発表があるのではないかとの予想もあります。
・新製品が登場?任天堂が10月に大きな発表か
■東京ゲームショウ以外のゲーム関連イベント
東京ゲームショウ以外にも、ゲーム関連のイベントは様々な場所で行われています。
・E3(Electronic Entertainment Expo)
ロサンゼルスで開催される、コンピューターゲーム関連の見本市です。世界中からゲームが集まります。この展示は任天堂も参加しています。
・<アミューズメントマシンショー/a>
ゲームセンターやアミューズメント施設に置いてある、ビデオゲーム機や体感ゲーム機・フォトシール機・メダルゲーム機などの展示です。
・ジャンプフェスタ
集英社の「週刊少年ジャンプ」とその関連雑誌が主催するイベントです。ジャンプ作品がゲーム化したときにはゲームの試遊台が並ぶこともあります。
■これからのゲーム業界の課題
先月29日、大手メーカーであるスクウェア・エニックスが、テクモに買収提案をしました。結局この提案はテクモに拒否され、テクモはコーエーと経営統合に向けて協議開始することを発表しています。
こうした買収劇の背景には国内ゲームソフト市場の成長鈍化があると言われています。現在のゲーム業界は経済面で問題を抱えているようです。
・名作の生みの親「日本はもうゲーム先進国ではない」
「ストリートファイターII」「バイオハザード」シリーズ立ち上げの功労者として知られる岡本吉起氏は、「日本はもうゲーム先進国ではない」として、ITmediaでのインタビューの中で、世界が求めるゲームからずれた日本のゲームの方向性に警鐘を鳴らしています。
日本のゲーム市場が縮小していく中で、岡本氏のように「世界に通用するゲーム」を模索することが今後のゲーム制作を考えるうえで突破口になるかもしれません。
「日本はもうゲーム先進国ではない」――岡本吉起氏が語る“世界に通用するゲームプロデュース”
・ビジネス面に弱い日本のゲーム開発者
「ロックマン」「鬼武者」シリーズを手がけたことで有名なカプコンの稲船敬二氏は、開発者と経営者とでゲームに対する考え方が食い違っている現状を指摘しています。「自分の中に閉じこもっているだけ」と開発者サイドに対して手厳しい意見を語ると同時に、経営者には「クリエイターを見下ろすような考えは捨てるべき」と説いています。
日本のゲーム業界は攻めの姿勢を見せるべき、と締めくくった点では、先述の岡本氏と同じ意見といえるでしょう。
未来のために攻撃へ転ずるべき――「ゲームというビジネス、ビジネスというゲーム」
・ライトユーザー層を取り込む任天堂の戦略
任天堂は、こうした業界の状況の中、据え置き機のWiiでは「Wii Fit」、携帯機のニンテンドーDSでは「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」シリーズを中心とした学習ソフトなど、独自のインターフェースを活用したソフト国内市場で人気を集めています。持っているもので勝負する任天堂のやり方も今後のゲーム業界の未来を考えるうえでのヒントとなるものではないでしょうか。
「ソニーやマイクロソフトと同じ事をするつもりはない」任天堂・岩田社長―WSJ
Xbox 360勢のように海外のユーザーを意識した戦略も、ニンテンドーDSやWii勢のように国内のライトユーザー層を意識した戦略も、これからのゲーム業界を支えるうえで大切な考え方になるでしょう。
■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
・Googleの世界制覇への先兵か? 独自ブラウザ「Google Chrome」の明と暗
・冬のワンフェスは何で延期されたのか? あの事故を振り返る
・火に油?「予告.in」をめぐる騒動
・急成長する「Facebook」は、mixiの牙城を崩せるか
・iPhone 3G効果で人気が急上昇の「BlackBerry」ってなんだ
・気になるトレンド用語 バックナンバー
東京ゲームショウは、最新ゲームの紹介から、イベント、業界関係者の商談まで、様々なゲーム業界の動きが活発に展開されるゲーム界を象徴する一大イベントです。
今でこそ、外せない年中行事となった感もある「東京ゲームショウ」ですが、その始まりとこれまでの歴史を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
■東京ゲームショウの沿革・歴史
東京ゲームショウの歴史は、ゲームハードのシェア争いと切っても切れない関係です。様々なハードが登場しましたが、ここでは主なハードの足取りを追っていきましょう。
●プレイステーション対セガサターンの2強時代
セガの「セガサターン(以下、SS)」とソニーの「プレイステーション(以下、PS)」が壮絶なシェア争いを繰り広げた1996年、第1回目のTGSは開催されました。
普及していたスーパーファミコンはROMカセットが1万円を超えるソフトもあった中、PSとSSは光ディスクを採用することゲームソフトの低価格化を実現させました。また、3D表現力の強化により「バイオハザード」「メタルギアソリッド」など、これまでなかったタイプのゲームも登場しました。
任天堂もスーパーファミコンの後継機「NINTENDO64」を、PSやSSの後に発売しましたが、ROMカセットを採用したため振るいませんでした。
新しいタイプのゲームやゲーム機の人気とユーザーの増加により、東京ゲームショウの入場者も増加し、1997年秋からは開催地を東京国際展示場(東京ビッグサイト)から幕張メッセに移しています。
●プレイステーション黄金時代と、業界の堕落
1997年に「ファイナルファンタジーVII」、2000年に「ドラゴンクエストVII」と、RPGの2大タイトルがPSに投入されたことにより、PSはゲーム機のトップシェアに上ります。セガは次世代機としてドリームキャスト(以下、DC)を1998年に発売しましたが、SSとの互換性のなさから失敗に終わりました。
PSへの一極集中時代では、タイトルの粗製濫造が進み、マイナータイトルの売れ行きからゲーム販売は徐々に低迷してき多額の費用がかかる東京ゲームショウへの出展を見送る中小メーカーが増えたことで、この時期の東京ゲームショウの来場者も減っています。
●セガ撤退、再度発展期へ
2000年にPSの後継機として出されたプレイステーション2(以下、PS2)は、前作PSとの互換性やDVD再生能力から、発売してすぐにスタンダードなゲーム機として地位を確立しました。一方、DCの売り上げ不振から、セガは2001年にゲームのハードウェア事業から撤退します。
同年、任天堂からゲームキューブが、マイクロソフトからXboxが発売されました。また、コンシューマ用ゲーム機が多様化する一方で、パソコンでオンラインゲームの人気が上昇してきたのもこの時期です。2002年の東京ゲームショウではオンラインゲームを提供するパブリッシャーの出展もありました。この頃から東京ゲームショウは年1回の開催となっています。
・開幕直前!5分で分かる東京ゲームショウ10年の歩み(2006.09.21)
●携帯ゲーム機市場も巻き込んだ戦い
2005年末にマイクロソフトがXbox 360、2006年にソニーがプレイステーション3(以下、PS3)2006年12月に任天堂がWiiを発表し、ゲーム機の争いは新時代を迎える一方、据え置きのゲーム機より人気を博したのが携帯ゲーム機です。
2004年末に任天堂が発売したニンテンドーDS(以下、DS)と、ソニーが発売したレイステーションポータブル(以下、PSP)がシェア争いで白熱しています。発売当初はDSに押され気味だったPSPも、「モンスターハンターポータブル」のヒットと新型機の投入で勢い戻しつつあります。
■今年のゲームショウの内容
●一般公開日の主なコーナー
初日ビジネスデイのときはビジネス関連のブースも並びますが、一般公開日で身近に触れることができるのは以下のコーナーでしょう。
・一般展示(外国のゲームメーカーも出展)
・モバイルコンテンツコーナー
・PCオンラインゲームコーナー
・キッズコーナー
・ゲームスクールコーナー
・物販コーナー
●続々明らかになる催し
・スクウェア・エニックスの大作RPGが遊べる
マイクロソフトブースでは、Xbox 360用ソフト「ラスト レムナント」と「スターオーシャン4 −THE LAST HOPE−」がプレイアブル出展(ユーザーが試遊できる出展形式)されます。
また、ビッグタイトルとして注目される「ファイナルファンタジーXIII」「ファイナルファンタジー ヴェルサス XIII」「ファイナルファンタジー アギト XIII」「クロノ・トリガー」は映像でのみ登場する模様です。
「DQIX」「FFXIII」は映像出展のみ――スクウェア・エニックス、TGS2008出展タイトルを公開
「TGS2008」で『ラスト レムナント』と『SO4』が遊べる!
・「クイズマジックアカデミーDS」でクイズ大会
KONAMIは、DSで発売されている「クイズマジックアカデミーDS」を使って、クイズ大会「特別課外授業 クイズマジックアカデミーDS TGS杯」を行う予定です。当日は「クイズマジックアカデミー」シリーズのプロデューサー濱野隆氏に加え、豪華ゲストが登場する予定だそうです。
TGS2008でクイズ大会開催――「クイズマジックアカデミーDS」
・ゲームの新たな可能性に向けて
世界観を変えてしまう画期的なゲームをプレゼンテーションする「SENSE OF WONDER NIGHT 2008」が開催されます。最終的に発表されるのは日本から7作品、米国から3作品、メキシコとアルゼンチンからそれぞれ1作品の、合計12作品です。
TGS、センス・オブ・ワンダーナイトの参加作品と任天堂など協賛社が発表に
その他にも主催者企画展示として、各メディアの専門分野からゲームの不思議について解説する「ゲーム科学博物館」や、5.1chサラウンド環境で最新ゲームや映像作品を体験する「TGS Movie Square」など独自の企画が用意されています。
なお、任天堂は、TGSを主催するコンピュータエンターテインメント協会の非会員であることに加え(特別賛助会員という特殊な立ち位置)、「東京近辺の人しか来られない」との理由から参加していません。
今年は、ゲームショウの1週間前である10月2日に任天堂が「任天堂カンファレンス2008秋」を開催するため、何か重大発表があるのではないかとの予想もあります。
・新製品が登場?任天堂が10月に大きな発表か
■東京ゲームショウ以外のゲーム関連イベント
東京ゲームショウ以外にも、ゲーム関連のイベントは様々な場所で行われています。
・E3(Electronic Entertainment Expo)
ロサンゼルスで開催される、コンピューターゲーム関連の見本市です。世界中からゲームが集まります。この展示は任天堂も参加しています。
・<アミューズメントマシンショー/a>
ゲームセンターやアミューズメント施設に置いてある、ビデオゲーム機や体感ゲーム機・フォトシール機・メダルゲーム機などの展示です。
・ジャンプフェスタ
集英社の「週刊少年ジャンプ」とその関連雑誌が主催するイベントです。ジャンプ作品がゲーム化したときにはゲームの試遊台が並ぶこともあります。
■これからのゲーム業界の課題
先月29日、大手メーカーであるスクウェア・エニックスが、テクモに買収提案をしました。結局この提案はテクモに拒否され、テクモはコーエーと経営統合に向けて協議開始することを発表しています。
こうした買収劇の背景には国内ゲームソフト市場の成長鈍化があると言われています。現在のゲーム業界は経済面で問題を抱えているようです。
・名作の生みの親「日本はもうゲーム先進国ではない」
「ストリートファイターII」「バイオハザード」シリーズ立ち上げの功労者として知られる岡本吉起氏は、「日本はもうゲーム先進国ではない」として、ITmediaでのインタビューの中で、世界が求めるゲームからずれた日本のゲームの方向性に警鐘を鳴らしています。
日本のゲーム市場が縮小していく中で、岡本氏のように「世界に通用するゲーム」を模索することが今後のゲーム制作を考えるうえで突破口になるかもしれません。
「日本はもうゲーム先進国ではない」――岡本吉起氏が語る“世界に通用するゲームプロデュース”
・ビジネス面に弱い日本のゲーム開発者
「ロックマン」「鬼武者」シリーズを手がけたことで有名なカプコンの稲船敬二氏は、開発者と経営者とでゲームに対する考え方が食い違っている現状を指摘しています。「自分の中に閉じこもっているだけ」と開発者サイドに対して手厳しい意見を語ると同時に、経営者には「クリエイターを見下ろすような考えは捨てるべき」と説いています。
日本のゲーム業界は攻めの姿勢を見せるべき、と締めくくった点では、先述の岡本氏と同じ意見といえるでしょう。
未来のために攻撃へ転ずるべき――「ゲームというビジネス、ビジネスというゲーム」
・ライトユーザー層を取り込む任天堂の戦略
任天堂は、こうした業界の状況の中、据え置き機のWiiでは「Wii Fit」、携帯機のニンテンドーDSでは「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」シリーズを中心とした学習ソフトなど、独自のインターフェースを活用したソフト国内市場で人気を集めています。持っているもので勝負する任天堂のやり方も今後のゲーム業界の未来を考えるうえでのヒントとなるものではないでしょうか。
「ソニーやマイクロソフトと同じ事をするつもりはない」任天堂・岩田社長―WSJ
Xbox 360勢のように海外のユーザーを意識した戦略も、ニンテンドーDSやWii勢のように国内のライトユーザー層を意識した戦略も、これからのゲーム業界を支えるうえで大切な考え方になるでしょう。
■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
・Googleの世界制覇への先兵か? 独自ブラウザ「Google Chrome」の明と暗
・冬のワンフェスは何で延期されたのか? あの事故を振り返る
・火に油?「予告.in」をめぐる騒動
・急成長する「Facebook」は、mixiの牙城を崩せるか
・iPhone 3G効果で人気が急上昇の「BlackBerry」ってなんだ
・気になるトレンド用語 バックナンバー